内診とエコーを終えて
病室に戻り
陽菜さんと退院準備
「美紗さん、診察に行く前、K先生とゆっくりお話しできました?」
「これからの事も、今の気持ちも、素直に話せたよ。陽菜さんもありがとう」
“コンコンコン”
「美紗、カウンセリング、これからさせてもらっていい?」
「いいよ。ここでする感じ?」
「ここでいいよ。とりあえず、Kくん来てから始めようか」
「じゃあ、私、戻りますね。何かあったら呼んでください」
陽菜さんと入れ替わるように
彼が戻ってきた
「遅くなりました。じゃあ、これから始めるね」
「えっ?ん?颯真じゃないの?」
「俺は、美紗の心療内科の主治医。Kくんは、美紗の専属カウンセラーだから、カウンセリングは、Kくんに任せることにしたから。何か都合悪い?」
「そんなことないよ。ただ、驚いて……。それに……白衣着てるKが目の前にずっと居るのは…………」
「違和感でしょ?」
「ううん。違うの……。私の心拍数が……………ドキドキしすぎて…どうにかなっちゃうそう………」
「惚気かよ!」
「面と向かって言われると照れる……。あんまり、ドキドキがひどくて、どうにもならなかったら、早めに言って!
じゃあ、これからもカウンセリングはじめるよ」
退院前のカウンセリングに
突然
白衣姿で現れた彼
ドキドキしながら
彼のカウンセリングを受けた
颯真のカウンセリングとは
全然違う
私のことを理解してくれてるから
質問もわかりやすいし
答えにくそうな質問も
わかりやすく例えてくれて
すごく良かった
これで退院前にやることは
一通り終わった