ラジオ日経へ発音教育に関する質問 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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ラジオ日経と言うのがあります。

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この放送の中で多くの間違いがあり、質問をしてみました。

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この番組を聞かせてもらいました。しかし、この中で間違いがたくさんあります。
最大の間違いは、杉本氏は音素をベースに教えておりますが、人間の音声認識音素ベースでないと言う事です。当然に発音も音素ベースでありません。人間の音声認識は正しい音、つまり音素(発音記号)を認識する事でありません。


慶応の福田忠彦教授も子音の認識はフォルマント遷移だと言っています。
http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2006_14454/slides/12/114.html


記のページでは母音の認識はフォルマント時間分析だと言っております。
http://www.oki.com/jp/rd/ss/speech.html


下記の8Pに、”音素に関しては実態との乖離も指摘される”と調音音声学の権威の牧野教授も現行の音素による発音教育の問題を指摘しております。
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~kamiyama/ogk162_makino.pdf


ここで”実態との乖離”とは実際の音声には音素が並んでいない、そして発音を音素ベースでするとロボットのような音になると言う事です。


本日(12日)の日経新聞の15面になぞ科学で東京大学高齢社会総合研究所機構の伊福部達名誉教授が”九官鳥なぜ人の言葉が話せるのか”と言う記事を書いております。


真似した音の周波数と強さの関係を音声スペクトルを比べるとかなり違うそうです。


ではなぜにはっきりした言葉に聞こえるのでしょうか。


研究では”抑揚と音の高さの揺らぎ”が人間の耳には人がしゃべっているように聞こえるのだそうです。人間が音素ベースで話し、音素ベース聞いていないから、九官鳥の声が言葉のように聞こえるのです。



人間がフォルマント遷移を聞いているなら、発音は音をどう変化させるかと教えるべきです。連続的な音の変化を教えるべきです・



杉本氏は子供は真似る事ができるが、大人は理屈で覚えるしかないと言います。しかし、九官鳥でさえも聞いて真似ています。子供や大人にかかわらずに人間の言語は真似る以外に学習する方法はありません。


耳の不自由な方が言語を習得できないは、音を聞いてその音の作り方や調整方法が習得できないからです。文字で調音方法を教える事ができないのです。

http://www.youtube.com/watch?v=vh6Hy6El86Q


上記は世界的に有名な言語学者Stephen Krashenの講演です。彼は母語も第二言語も第三言語も、大人も子供も言語の習得は同じであると言っております。


言語の習得つまり発音も母語も第二言語も第三言語も、大人も子供も言語の習得は同じであると言っています。
大人だからと言って音の作り方を説明するのは意味がありません。

フリー百科事典『ウィキペディア』では音素を次のように定義しております。
”音素とは、言語学・音韻論において、客観的には異なる音であるが、ある個別言語のなかで同じと見なされる音の集まり。ロシアの言語学者ボードゥアン・ド・クルトネが初めてその概念を提唱した。”


言語の音素とは概念の音であり、物理音ではありませから、その概念の音の作り方を説明することはできません。


日本人の英語力が低いのはこのような間違った音素ベースの教育が主流からだと思っています。