Amazonのプライム会員なるものの、2週間だか1ヶ月だかの無料お試し期間に申し込んだら、案の定解約し忘れてしまいました。クレジットカードの明細を見て、


「Amazonプライム会員年会費3900円、なんじゃこりゃ!」


 などと驚くほどに、お試ししたことすら忘れており。これは確実に、今退会しないと確実に、永遠に契約更新し続けるぞ、と。今すぐに退会しなければ、と。パソコンぱちぱち退会手続き。ところが、画面の言うことにゃ、


「今すぐ退会してもなんのメリットもありません。2016年12月31日に退会しますか?」


 と。


 それならしゃーないと、「はい」にチェック。そんなわけで小生、今年いっぱいはセレブなプライム会員ということに。


 やたら早く届けてくれるとか、やたら細かくお届け日の時間指定できるとか、自分としてはそれほどありがたみのない会員特典のなかで、タダで観られるビデオがいっぱいあるとな。早速、検索、検索。


 あるじゃないのあるじゃないの。観たいと思いながらなんとなく観ないままだった作品があっちにもこっちにも。手始めに勝新の「兵隊やくざ」を鑑賞。も、最高!続編も、「プライムなら見放題」と書いてある。まじか!これはひょっとして、一年間3,900円は、使い方によっちゃめっちゃお得かも!!


 というわけで、最近夜な夜な映画見てます。過去の落とし物を取り戻す旅、しまくっております。実は以前、Netflixで1ヶ月お試しつーのを申し込んだのですが、自分の欲するコンテンツがいまいち少なく、契約には至りませんでした(そのときは先方が「もうすぐお試し終了ですよ」メールをくれたので、事なきを得ました)。今回のAmazonプライムには、ある。見たいのが、いっぱい。「プライムなら見放題」と書かれてあると、テンション上がります。「まじすか!」と。


 貧乏性なので、今年は映画見まくることに決定!100本見たら1本39円。安い!


 しかしながらAmazon、そんなに甘くはないのです。


 さすが破竹の勢いで業績を伸ばすどころか、小売りの常識を根底から覆した今世紀最大のベンチャー企業。「プライムなら見放題」の下には、すんごい見たいけど見放題じゃなくて、いくらか払わなきゃいけない作品たちが。更に下にはスポンサーリンクで「座頭市物語を見るならHuluで」とか、「座頭市ポスター」とか、魅惑の商品の宣伝文句が踊る踊る。更に下には、「閲覧履歴からのおすすめ」とかいって、頼んでもいないのに面白そうなコンテンツのパッケージがこれまた踊る踊る。乗っかって踊れば踊るほどに、俺の好みをより正確につかむわけでしょ、コンピューターってやつは。で、このまま行けば俺はやつの言う通り、俺すら知らない俺の好みの世界に溺れていくわけでしょ。


 怖いね、電脳。一方的に知られてゆくよ。


 とりあえず、日活ロマンポルノ「天使のはらわた 赤い教室」(8,900円)を買わないように気をつけなければ。酔ってパソコン要注意!負けるなよ、俺!


 だけど、本当は欲しいの。


 大晦日までは、まだまだ長い。