ビジネスの世界では、世の中を変えるような商品へのアプローチについて、消費者を5つのカテゴリーに分けているといいます。
その1、イノベーター(Innovators)。
新しいものに最も敏感で、最も早くその方向へ生き方をシフトチェンジする部類のひとたち。高城剛さんとか。や、知らないすけど、なんとなく、イメージ的に。
その2、アーリーアダプター(Early adopters
)。
世間一般でいういわゆるひとつの新しいもの好きのひとたち。ファッションリーダー、的な?
その3、アーリーマジョリティー(Early majority)。
新しいもの好きのあいだで流行ったものにとびつく多数のひとたち。ここまで届けば、その商品は大ヒットといえるものに。
その4、レイトマジョリティー(Late majority)。
そこまで流行るんだったらと重い腰を上げ、その流れに加わるひとたち。ここまで届けば、その商品はもはや天下を取ったも同然。
その5、レガード(Laggards)。
日本語で遅滞者と訳されるこの層。かたくなに旧来のスタイルを変えようとしないひとたち。高齢の方に多いとのこと。
で、この分け方に秀俊、自分自身を鑑みておおいに腑に落ちる部分が。それはもう、すっとーんと。
すなわち、秀俊はその4。なにかにつけてレイトマジョリテリー。ずいぶん長いことそのスタンスをとり続けているのです。なんとなくでなく、故意に。生きるすべとして。
イノベーターの資質はゼロ。その欲求もゼロ。よって、なし。
新し物好きでもない(グンゼ製品等特殊な分野を除く)。まして啓蒙する気もない。よって、その2もなし。
問題は、その3のスタンスを取るか否か。要は、コンテンポラリー頑張るか否か。
世の中には、流行っては消えてゆく人やモノやムードがゴマンとあります。ムードに乗るのは楽しい。それは理解できます。ゆうたら、祭りすから。ただ、すべての祭りに顔出してたら、身がもちませんよ奥さん。加えて、祭りのあとの寂しさよ。心底熱中した祭りなら、俺は俺の魂を気持ちよく捧ぐことが出来たのだと、アフターの寂しさをも受け入れましょう。ただ、雰囲気だけで参加してなんとなく時間と金とエネルギーだけ膨大に消費しただけの祭りだとしたら…。
現代の祭りは、すべからく仕掛ける側が儲けるためにあるもの。それを承知でどこまでつきあうのか。これ、日々押し寄せる大問題です。
レーザーディスク、どこいった。エアマックス、何だったんだ。なんでみんな狭い東京で立体駐車場に入れないランクルに乗ってたんだ。狭いマンションででかい犬飼ってたんだ。数々の音楽用デジタル器材、当時はあんなに高価だったのに、今やかさばる重い使えない。売ろうにも買う人ひとりもありゃしない。ミクシーって、結局やんなかったけど、あったよね…etc∞。
小生まがりなりにもミュージシャン。世間的には見栄はる商売ね。先端ぽいこと、してたほうがよさげよね。とはいえおっかなくて、否、あほらしくてとても全部に身銭と時間と心を切る気になんてなれませんよ。
じーっと、世の浮き沈みを眺め、よっぽど「あ、これはもう、ホントに世界はこっちへ舵を切ったのだな」と確信して、やっと重い腰を上げるのです。よっこらしょ、こっちすか、はい。ちょとまってー運転手さーん乗りまーす。遅い。Late majority。
さすがにレガードさんほどかたくなではない。今あるものだけで一生いいわっつーわけではないすよ。60億の他者とちっこいこの星でひしめきあって生きていくわけですから。進化か退化かわかりませんが、変化には対応しますよ、そりゃね。それなりに。
好きなものはあるのです。大事に育てたいものもあるのです。それはもう、確固として。そのために必要なものは見えているのです。着々と揃えているのです。それは、時代とか60億の他者の嗜好と無関係のもの。その点については、己の心中でにっこり笑って目の前の道をずんずん歩くのみ。
で、なおかつ60億の他者との今とどう折り合いをつけるか。
現代社会つーリング上の試合を放棄せずに、最もこの身を守れるポジション。それが、あたしの場合、その4、Late majorityであると。世界に羽ばたくビジネスマンによる分類に我が身をあてはめ、納得した次第。分けてものごと考えるって、賢いね。さすがビジネスマン。
あたくし遅れてきた多数。先日、初めてのiPhone買いました。
楽しいね、これ。みんな持ってるの、納得!
今更すか。そうすか。
さて、皆さんはどのポジション?