2012年も師走。よく言うことだけど、まったく早いもんだぜ。そして毎年言っているけど、年々早さが増している、気がするぜ。


 やり残していた雑務がぎゅーっとしわ寄せられるのも12月で。中でも最も大きな雑務にいわゆるひとつの大掃除なるものがあります。これを2日や3日で片付けようとしていた青い日々もありました。はっきり言って、無理。一年かけて溜めた、溜めあげた家中の汚れのしつこさを侮ってはいけない。しつこく且つ広範囲にわたるこのテキに向かって、俺はムキになる体質の人間なのです。汚れを当たり前に「テキ」と表現する自分がおるわけです。今ぐらいから週間天気予報とスケジュール帳を照らし合わせつつ、今日はこのテキ明日はこのテキ、といった具合にひとつひとつやっつけていくわけです。雨が降れば粗大ゴミ等を整理し、寒波が遠のいた晴天の日は午前中から窓や水回りををやっつけちゃう。そんな具合に、一戦一戦。


 それぞれのテキを打ち負かすためには、それぞれに適した道具が必要です。そんな心強い味方を、特に今年新発売の相棒を、ホームセンターに探しに行くのがこれまた毎年の楽しみなわけで。新商品を手にとっては、これをもってあの薄汚れたテキが嘘のようにさーっと流され覆われていた白い壁面がやっと日の目を見るその様を想像しては、ひとり身悶えしてうっとりするのです。大好きなセキチューの売り場で。


 昨今は泡の力でこすらず落とす、スプレーでびゅーっとやってしばらく放っておいてじゃーっと流せばあらすっきり傾向の商品が多いですな。特にお風呂とトイレ向けの。ウォッシュレットのノズルにびゅーっとやる奴、今年は見かけないのですがどこに行っちゃったのでしょうか。あんまり人気なかったのかな。見た目がモリアオガエルの卵みたいでおもしろかったんだけど。お風呂場全体泡だらけにしてまるごと流すだけの奴は今年も健在。あれも面白いけど、でかいスプレー缶が1回の掃除で終わっちゃうのがなんだか勿体無くて、今年は結局スポンジにスプレーしてから伸ばしつつ使っている貧乏性の俺。そのくせお得な2本セットを買っている俺。しばらく小分けで世話になるぜ。


 蒸気をぶち当てて汚れを浮き上がらせる機材、当然買いました。数年前に。ドイツ製の奴。思ったほどの快感は正直得られませんでしたが(ありがちです、当然です、この道においては)、サッシの角とか、使い古しの歯ブラシなんかが届かないところには重宝しておりますよ。そういったポイントこそ、テキがしつこくはびこるアジトとなっているのですから。ドイツらしい重厚なファイトでそいつをおもむろにあぶり出し、吹き飛ばす。でかい図体の割に(小さい掃除機ぐらい)ピンポイント仕事がちまちましている感は禁じえませんが、そこは穏便に。泡系と併用すれば今だかなりの戦力であります。こいつを物置の奥から引っ張りだすと「ああ、年末だなあ」と感じるわけです。ドイツ製にもはや季節すら感じておる次第。


 年間通して手放せないのがウェーブハンディワイパー。CMもがんがんやっておりますが、これはもう、昔ながらのハタキに代わる、まさにお掃除革命の最強商品。日本のホコリはもう、全部こいつにおまかせ!年末大掃除には片手に掃除機ノズルもう片方にはウェーブハンディワイパー。武蔵さながらの二刀流でカーテンレールの上とか、さっささっさやりまくり!


 なんとなく取っておいたけどこれ、いらねえだろ、多分一生。こういった物件、なるべく捨てる派です。反アーカイビズム。いつかそれが何かしらの活躍をする(あくまで可能性の)メリットと、そいつらのために居住空間が狭められるデメリットを秤にかければ、何を迷いましょうか後者を選択いたしますとも。オタク気質が自分にナイことは100も承知。ならばひたすら前進あるのみ。脱ぎながら生きていくんだ。ゲーテ曰く、すべて忘れてそれでも最後に残ったものを教養という。言い切ってみましたが、すっごいうろ覚え。


 なんて思っていても何かしら溜まるもの。溜まってしまうもの。年の終わりは良い区切り、ゴミの日スケジュールもきっちり組むのさ。


 捨てて掃除して身軽になるのも大切ですが、来る新しい年のために必要なモノは今年のうちに用意しておきたいですな。


 地球三兄弟ツアーのためにドブロギターを購入しましたよ。桜井ギターで最も古い1928年製!新しい歌のためにより古い道具が必要になってくるというのも、面白いもんですね。温故知新。実感する年頃です。


 さあ諸々準備を整えてエビバディ、年、超しまっしょい!