有さん、すっかりタイミングを逃してしまって申し訳ないです。

 タイトル数を当てられなかった俺のペナルティ景品。いろいろ考えたのですが、自分じゃ買わないけどくれるんなら貰っとこうと思えるもので。遅れたごめんなさいもこめて。

 タンバリンでどうでしょ。

 「FINE」のレコーディング用に買ったやつだからまだキレイだし。プラスチックじゃなくて木の楽器だからみてくれもかわいいっすよ。どうでしょ。

 問題なければ具体的なブツの授受、指示くださいませ。




 さて、まだまだツアー中。いろんな街でホテルに宿泊する日々。

 そんな折の先日の東京は渋谷クラブクアトロでのライブの日。その日は大量の録音機材を家から持っていかなければならず(用途は後日、お楽しみに)、自家用車での出勤とあいなった私。

 しかしながら本公演は「Smile Fine Tour」の千秋楽。当然のことながら終演後は仲間達と打ち上げ行為で盛り上がりたいわけで。呑まないわけにはいかないわけで。一晩駐車場代を払うぐらいならいっそ…。

 レッツ道楽。なにかにつけて。すなわち。

 普段絶対に泊まらん都内のホテルで一泊してやろうと。眠らない街・東京砂漠を見下ろして眠ったろうと。ローソンとかのおトクな当日割引で。

 押さえたったですよ「セルリアンタワー・東急ホテル」。あの、246沿いにちゅどーんと建ってるやつ。渋谷で地下駐車場完備(1h/800円!けど宿泊客はタダ)で、いるだけでテンション上げてくれるゴージャスなとこっつーことでね。いったりましたよローソン割引をもってしてもの大人1名素泊まり2万。

 ライブも打ち上げも激しく盛り上がりました。いささか盛り上がりすぎたせいか、メンバー・スタッフ皆々さん早々に燃え尽きてしまい、「2軒め?ありえない。」な雰囲気。余裕で電車のある時間に一同解散。

 終電前、俺、渋谷にほとりぼっち。

 いかん、なんとか楽しいことをみつけなくては。

 は、そういえば有さんが観にきてくれてたっけ。ひょっとしてまだ呑んでたり…。

「もしもしぃ?どぉもぉ、長嶋ですぅ。いまお店出て、はい、ひととおり落ち着いてもう駅に向かってるところですぅ。あ、あの、ボーダーのシャツ。Yo-Kingさんはああ言ってたけど、似合ってましたよ!じゃあ!ツー・ツー・ツー…」

 いかん、楽しいこと楽しいこと。レッツ道楽。

 そうだ、まだそんなに深い時間でもないし、セルリアンタワーのてっぺんのバーとか行ってみっか!

 これは、良うございました。

 おりしも全国津々浦々をめぐっておる期間。東京でもホテルで過ごすと、他の都市との比較でどれだけ東京が都市として肥大しておるかが窓からの景色で一目瞭然でありました。カウンター越しの東京タワー、六本木ヒルズ、新宿副都心、あとなんかいろいろ。横っちょの席では30くらいの秋葉系しかし金持ってます風な男がセクシー姉さんとサシで呑みつつ、

「ゲームデザインなんかやってっけどさぁ、オレなんて全っ然世間知らずでさぁ、はぁ~。」

「ううん、ちっともそんなことないって!」

 といった会話を繰り返しておる。聞こえぬそぶりのバーテンダー、&俺。

 眼の前には、夜空にうごめく欲望の渦。

 巨大な成り上がりサクセスを生み出すのは、度を越えた人間でしかありえない。度を越えた人間の度を超えた欲望と行動が造る街。悠長に度なんてわきまえていたら一番になんて一生なれない世界。そしてその“一番”に群がる圧倒的大多数。世界有数の極端な街、東京。ケタ違いのサクセス欲。国内だったらその点他のどんな都市もメじゃないっす。眼前に広がっていたのは、そんな景色でした。良い悪い好き嫌い美しい美しくないは別として、なんだか凄い説得力、感じました。すいません、お会計。フォアローゼズ1杯1800円ですか。ごっつあんでした。




 ~今夜の恋は煙草の先に火をつけてくれたひと~/By北酒場

 そういったロマンスが発生する気配も一切なく、39階の我が部屋に帰って安心して全裸で腰に手を当て、ひとり街を見下ろしつつブランデーグラスをころがした私。一応ね、やっとかないと。

 ライブレコーディングのDATもチェックしていたので、そのときの俺→全裸・ヘッドホン・ブランデー・腰に手。ちょっと、ノってる。

 世の中を震わせるような“度を越える”というのは、そういうことをいうのでは、ない。分かってはおるのですが、そっち方面の“度”しか、どうしようもなく越えられない俺。

 明日はどっちだ。