俺のノートPCは古い。しかし、古いっつっても買ったのは5年ぐらい前だ。5年使った家電を「古い」と呼ぶ感覚は俺には、ない。
世の中のいう「古いPC」で、昨日の夜、こんな日記を綴っておりました。以下、その作文です。
いやー、G.Loveかっこよかったわ。
そういうわけで今年も苗場に来ております。なぜかというと詳しくは去年の今頃掲載した「ビューティフル・サタデー」をご参照あれ。
今年も強力な面々に交じって声高らかに歌ってきたよ!
そして明日の最終日も参加させていただくということで、去年と同じく何を今さらな告知をさせていただきます。
明日、7月29日午前11時30分および午後2時の2回にわたりあーんなイイ歌こーんなイイ歌、ギター一本で歌わせていただきます。場所は新潟県は苗場、フジロックフェスティバル会場内「サイレント・ブリーズ」になります。遠いですか。その通りだと思います。
今回はレコーディングの合間をぬっての参加。なので真心ブラザーズ関係者から大量のニューシングルのサンプル盤を持たされました。彼ら曰く、
「しっかり営業してこい。ガイジンにも配りまくれ。」
とのこと。
しかしながら、俺は本当に苦手なのです。ガイジンの顔を覚えるのが。白人なのか黒人なのか、男なのか女なのか。大人なのか子供なのか。2×2×2で計この8タイプしか識別できないのです。もちろん、極端な話をすりゃあってことですが。
さきほど「これはひょっとしてケミカル・ブラザーズではないか」と思われる白人の成人男性2人組とすれちがいました。ほぼそうに違いなかろうと思われました。でもやっぱり、声をかけられませんでした。ガイジン識別に自信がないことに加えて、だって彼ら、2人してケミカル・ブラザーズのTシャツ着てるんだもの。着ないでしょ、本人なら。二人で表を歩くときはふつう。
そういうわけで関係者各位殿。営業活動はすこぶる滞っております。
それはそうではありますが、間もなくビースティ・ボーイズが始まりますので、まことにあわただしくはございますが本日はこの辺で筆を下ろさせていただきます。
G.Loveのフェイスの記憶が、早くもうすぼんやりしつつ。
以上、昨日の作文でした。
苗場プリンスホテルの一角に設けられたパソコンルームなるスペースにて、あまたの音楽ライターと思われる人たちが仕事をする横でここまで書きました。
書いて、アップしようとしてLANケーブルの挿入口を探せど、ない。去年の同じスペースには確かにあったそれが、ない。勇気を出して音楽ライターのひとり(と思われる神経質そうなおっさん、といっても多分同世代)に勇気を出して聞いたところ、
「え?LANですか?やー、さすがにないんじゃないすかねー。」
“さすがに”という言葉が胸をに突き刺さる。
俺のノートPCは、世の常識からすれば確かに古い。キューンレコードの若手美人社員に、
「わー桜井さん、それ、何ですかー?」
と、聞かれたシロモノだ。もはやパソコンと認識されないほどのデカさらしい。そういえば、最近のみんなのは小さめで薄くて、なんか軽そう。俺のは「ノート」と名はつくものの、決して持ち運びたくはないずっしりさんだ。
山から戻ってやっとこさ自宅のモデムにLANケーブルをぐさっと挿して、今に至ります。ああ、安心。
ちなみに昨日すれちがった二人組みのガイジンは、やはりケミカル・ブラザーズのお二人だったようです。ふたりっきりでうろうろしていたという目撃情報多数でございました。
さらにちなみに、ビースティ・ボーイズに営業かけたら関係者各位に褒められるかなあと思い勇んでライブに足を運んだものの、出てきた3人のいでたちは揃ってスーツにサングラス。白人の成人男性にそれをやられちゃあ、俺にとってその姿は3人の黒子同然。万が一、ライブ後に普段着のビースティと遭遇できたとしても、遭遇したことを認識できないであろうことは火を見るよりも明らか。
夢は彼らの出の瞬間、潰えたことをご報告しておきます。