炎の制作期間がひと段落。気がついたら深夜に代々木八幡のスタジオから中目黒まで山手通りを走って帰っている、等のハイテンション生活からふっと我にかえっているあたくしです。

夏のミニアルバム、うっかり名盤を作ってしまいましたよ。どうかみなさんお楽しみに。私たち、気持ち悪いぐらい、元気です。秋のベストもといグッデスト盤は、足かけ2世紀の20年間を駆け抜けるランドマーク的作品とあいなりました。「真心最近知ったわ。」という方にはこの上ない入門編として、「昔から知ってるよ。でもざっくり。」という方には押さえるべきツボをくまなく網羅した真心広辞苑として、是非ともお手にとっていただきたい。メンバー責任監修の2枚組です。ぐったりするほど監修しました。いやあ、自分の過去って、手ごわいですね!




 20年前ごときでぐったりしている場合ではないのです。

 1984年。高校1年生の桜井少年が生まれて初めて組んだバンド、「びっくりしたな、もう」の2年ぶりとなるライブが、忙殺されている間に来週に迫ってきているのです。

 YMOファンの森田君にアンチYMOであることを隠して「ドラムやんない?」と誘った16歳の春。ヘビメタ全盛のあの頃、速弾きが全くできなかった僕はポストパンクすなわちニューウェーブ面を装ってメタルに対抗したっけ。なるべくノリづらいヘンな曲ばっかりを作って周りを驚かせようとやっきになった青の時代。

時を同じくして山梨県は甲府にて現・Mb’sベース担当の上野一郎君も同級生を誘ってバンドを始めました。名を「フラワーズ」といいます。地元の同期はあの「The Boom」。「当時は俺のほうが立場が上だった。」とは一郎君の談。本当かどうかは定かでありませんが、ブルースやファンクをベースにしたいかしたロックバンドであることに間違いはありません。

 そんな2バンドが競演するのよ。

 場所は下北沢クラブQUE。プロアマ問わずロックバンドのDIY精神を後押ししてくれて早15年。活動濃度はどうあれキャリア25年のわれわれが、僕たちをいまだに捉えて離さないそれぞれの音楽の魅力を爆発させますよ!悪いけど俺たち、今でもノリにくいぜ。踊れるものなら踊ってみな!!

 で、せっかくだからセッションバンドをやろうということになりました。25年を経て結成された男7人アラフォーバンド。そのバンドのために秀俊、曲を書き下ろしましたよ。

俺たちにふさわしい歌を。題しまして、“ヴァンサンカン”。この曲は、ノリノリです。




   ~ヴァンサンカン~

  放課後の教室で 森田とインプロヴィゼイション

  キャンパスで滝に会い “屋根裏”昼の部オーディション

  (ヴァンサンカン)四半世紀前 (ヴァンサンカン)新しい歌を

  (ヴァンサンカン)僕らは求めた

  ヴァンサンカン ヴァンサンカン ヴァンサンカン

  まだまだ足りない




  日が沈んだら歌いたくなる そんな気分で25年(25年)

  ココロの歌よカタチになれよ そんなこんなで25年(25年)

  ラララララララ ラララララララ 25年(25年)

  ラララララララ ラララララララ クラブQUEったら 15周年

  おめでとう ありがとう 

  おめでとう ありがとう




 思わず歌詞を書きだしてしまいました。前代未聞のネタばらし。カッコ内はコーラスパート。お手すきのメンバーそしてお客様の参加を切に希望いたします。

 6月17日。真ん中もっこり水曜日。下北沢にてみなさまをお待ちしております。




 勢いあまってもひとつお知らせを。

 「テゴマス」すなわち「NEWS」の手越くんと増田くんのボーカルユニット。来月発売の彼らのアルバム「テゴマスのうた」であたくし一曲、筆をとらせていただきましたよ。

 ザ・ベストテンで育ち、体の3分の1は筒美京平先生と松本隆さんで出来ているあたしにとっちゃあ光栄極まりないミッション。ジャニーズ屈指の歌唱力を誇る彼らに歌ってもらうなんざあ秀俊、歌書き冥利に尽きるってえもんです。よろしかったらチェックしてつかあさい。




 2009年、夏は近い。

 古いメロディーも新しいメロディーも、入道雲みたいに放ちますよ!