littlefo知人に薦められて読んだら、これが新鮮で面白い。

自分を見失い、生まれ故郷に舞い戻った主人公が母親の味を通じて自分自身をリニューアルし、故郷の人間として新しく再構築していく物語。

東北の森暮らし、手作りソース、季節の野菜、田舎ならではの料理など、真似したくなる美味しそうなスローフードメニューがたんまりたっぷり。
スローフードは楽じゃないだろう。
手間隙かけて汗かいてと帯にあるとおりだろう。
しかし本書を読むと、手間隙かけて汗水垂らして頑張る価値があるものなんだと思える。
マンガで味わうネイチャー・ライフやスローライフは新しく、わかりやすい。
飽食の時代に忘れられた日本の食文化を改めて考えさせられる。
ゆっくりあせらず毎日を過ごせばいいんだと思える。
スローフードレシピとしても、心の薬としても楽しめる1冊。

ドキュメント番組で観るよりも生々しく、楽しそうで、身近に感じたのは漫画だからだろうか。
漫画も随分変わってきた。
ためになる漫画というのが沢山存在するんだろうと感じた。
もっと、面白い作品を知りたいと思った。

<講談社 2004年>

著者: 五十嵐 大介
タイトル: リトル・フォレスト (1)