私が貴方の事を知ったのは、貴方の追悼番組でした。

その番組では、貴方の人生を再現ドラマで振り返っていました。

細かい内容はまるで覚えていないのに、ただただ貴方の情熱に圧倒されたのを覚えています。

役者が演じているとかなんてどうでも良いことでした。

今でも強烈に頭に焼き付いているエピソードは、完成したばかりの新型iPhoneをコップの中に水没させて気泡が出て来るのを確認し

「まだコンパクトになる!」

と言った所でした。


何なんだ、この人…。


その日から私の中に「スティーブ・ジョブズ」という人が鮮明に残りました。




私は生粋のアナログ人間です。

パソコンやらインターネット、いわゆる「IT」と言われる物には無縁…というよりは、その手の物を遠ざけていた人間です。

故に全く興味がありませんでした。


しかし、時代の流れはそれを許してはくれず、ジェームス・ボンドぐらいしか持つ事はないであろうと思われていた携帯電話は日用品となり、メールやラインなどコミニュケーションツールも変化の一途をたどっていきました。

アナログ人間を豪語していた私も時代の流れには逆らえず、携帯を持ち、やがてスマートフォンを活用してゆくようになりました。

それでも、必要最低限の事しかやってはいませんでした。

私は変化を嫌いました。

新しい事からは極力遠ざかっていました。




しかし、先日、iPhoneを手に取りました。

今まで使っていたAndroidとは違い、戸惑いました。

でも、戸惑いながらもいろいろ自分なりに触っていきました。



そして驚きました。

説明書が無くてもいろいろな事が出来ていきます。

その過程に今までわからなかったもの、知らなかったものが理解出来、吸収していきます。

それは、

「もしかしたら『ウォーター』を理解出来たヘレン・ケラーはこんなだったのかも!」

と思ってしまうほどです。



そんな事を言うと、貴方は

「まだまだ。君はまだ説明書の目次を読んだに過ぎないよ」

と笑うかも知れません。

でも、私にとっては自分のこの一歩はとても意味のあるものでした。


私は自分の変化を受け入れようと思います。



貴方の「情熱」は今なお生きています。

今なお誰かの「探求心」「好奇心」そして「未来」を刺激しています。


その刺激を感じながら、未来を見ていこうと思います。

変化を恐れない自分でいられるように…。


Thank-you,Mr.Steve Jobs



尊敬と感謝をこめて