1年程の私のカウンセリング歴は泡と消え、全てが振り出しに戻りました。
全てを受け止め、未来に繋げてくれると信じていたカウンセリングは幻でした。
(詳しくは「たくさん泣いた日1・2」をお読み下さい)
全てを受け止め、未来に繋げてくれると信じていたカウンセリングは幻でした。
(詳しくは「たくさん泣いた日1・2」をお読み下さい)
たくさん泣いた日・1〜慟哭〜
負けてはいられない!!
この長年の性別違和感は嘘ではない!!
治療を受けたいんだ!!!
その気持ちは未だに強く自分の中にありました。
しかし、そう思いながらも、この一連の流れで1つの不安も心に生まれてしまっていました。
――自分はやっぱり、頭がおかしいだけなんじゃないだろうか?
「性同一性障害」だと思い込んでいるだけの狂人なんじゃないか?
違う精神科医にかかっても、また同じ事を言われたらどうしょう?
「あなたはうつ病です。」
あの女院長の言葉が刺さっていました。
また同じだったらどうしょう…?
どうしょう…?
そんな思いが気持ちに張り付き、私はなかなか他のクリニックに問い合わせが出来ずにいました。
精神科医と向き合う事が怖くなっていたのです!
そんな中、県内でセクシャルマイノリティに悩む人達に向けて相談窓口を設けている女医先生がいる事を知ります。
精神科医ではなく婦人科医の先生でした。
ここなら精神科医への不信感についても相談出来る!
おまけに関帝廟のすぐ近くでもありました。
私はアポイントを取りました。
当日、私は期待と不安の中、女医先生に会いました。
「こんにちは!はじめまして!」
女医先生はニコニコと迎えてくれました。
眼鏡がよく似合う人懐っこい笑顔でした。
「よろしくお願いします」
と挨拶をして私は話ました。
・物心ついた頃から性別違和感があったこと。
・家で犬をたくさん飼っていて仔犬が生まれたりしていたので「雄・雌→男・女」の体の違いは理解していたこと。
・治療をしたいこと。
そして…
・Mクリニックでの出来事。それによって精神科医と向き合う事が怖くなってしまったこと。
すると、今まであいづちをうちながら黙って聞いていた女医先生はMクリニックの名前を出した瞬間、
「やっぱり!!!」
と、確信して納得したように言いました。
「Mクリニックでうまくいかなかったという人はあなたが初めてではありません!もう何人もあなたと同じようにここに来ています。」
えっ?!
目の前が明るくなった気がしました。
女医先生は続けます。
「Mクリニックの院長がどういうつもりかはわかりませんが、みんな『うつ病と言われた』と言ってきます。」
なんだって?!
「えっ??…本当ですか?」
「本当です。私は精神科医でないので診断書は出せませんが、あなたの場合、その犬をたくさん飼っていて『雄、雌の違いを理解していたこと。』で充分に診断基準になると思います。」
頭の中で立ち込めていたものがスーっと晴れていくのを感じました。
「…この先、治療をすすめて行きたいのなら、やっぱり精神科医の診断書は不可欠です。」
「はい」
「もし、診断書が出てもホルモン治療が出来る病院が見つからなかったらここにいらっしゃい。その時はホルモン治療をすることは可能です。」
女医先生はまた人懐っこく笑って言いました。
「大丈夫…って言うのはなんだけど、あなたは診断書出ると思いますよ。うつ病で片付けられるものでもないし、頭がおかしいわけでもありません!…精神科医の診断書、めざしましょう。」
「はい!ありがとうございます!!」
「それにしても…」
女医先生はため息混じりに言いました。
「何であのMクリニックは性同一性障害治療に名のりを上げていて、こんな事ばかりするのか理解に苦しむわ…。当事者の大切な時間を無駄にして、本当にどういうつもりかわからない!!」
そうだったんだ…。
じゃあ、あんな思いをしたのも自分だけではなかったんだ。
そう思うと猛烈に腹がたってきました!
見てろ!クソ女院長!!
必ず、治療をすすめて自分らしい人生を送ってやる!!
と決意を新たにする事が出来ました。
「一面から見たものが物事の全てではない」
関帝からのメッセージが心をよぎりました。
その日ももちろん関帝廟によって帰りました。
「良い精神科医にめぐり会えますように…」
この日、私は新たな気持ちで再スタートをする事が出来ました。
たくさん泣いた日・2〜関帝廟〜
負けてはいられない!!
この長年の性別違和感は嘘ではない!!
治療を受けたいんだ!!!
その気持ちは未だに強く自分の中にありました。
しかし、そう思いながらも、この一連の流れで1つの不安も心に生まれてしまっていました。
――自分はやっぱり、頭がおかしいだけなんじゃないだろうか?
「性同一性障害」だと思い込んでいるだけの狂人なんじゃないか?
違う精神科医にかかっても、また同じ事を言われたらどうしょう?
「あなたはうつ病です。」
あの女院長の言葉が刺さっていました。
また同じだったらどうしょう…?
どうしょう…?
そんな思いが気持ちに張り付き、私はなかなか他のクリニックに問い合わせが出来ずにいました。
精神科医と向き合う事が怖くなっていたのです!
そんな中、県内でセクシャルマイノリティに悩む人達に向けて相談窓口を設けている女医先生がいる事を知ります。
精神科医ではなく婦人科医の先生でした。
ここなら精神科医への不信感についても相談出来る!
おまけに関帝廟のすぐ近くでもありました。
私はアポイントを取りました。
当日、私は期待と不安の中、女医先生に会いました。
「こんにちは!はじめまして!」
女医先生はニコニコと迎えてくれました。
眼鏡がよく似合う人懐っこい笑顔でした。
「よろしくお願いします」
と挨拶をして私は話ました。
・物心ついた頃から性別違和感があったこと。
・家で犬をたくさん飼っていて仔犬が生まれたりしていたので「雄・雌→男・女」の体の違いは理解していたこと。
・治療をしたいこと。
そして…
・Mクリニックでの出来事。それによって精神科医と向き合う事が怖くなってしまったこと。
すると、今まであいづちをうちながら黙って聞いていた女医先生はMクリニックの名前を出した瞬間、
「やっぱり!!!」
と、確信して納得したように言いました。
「Mクリニックでうまくいかなかったという人はあなたが初めてではありません!もう何人もあなたと同じようにここに来ています。」
えっ?!
目の前が明るくなった気がしました。
女医先生は続けます。
「Mクリニックの院長がどういうつもりかはわかりませんが、みんな『うつ病と言われた』と言ってきます。」
なんだって?!
「えっ??…本当ですか?」
「本当です。私は精神科医でないので診断書は出せませんが、あなたの場合、その犬をたくさん飼っていて『雄、雌の違いを理解していたこと。』で充分に診断基準になると思います。」
頭の中で立ち込めていたものがスーっと晴れていくのを感じました。
「…この先、治療をすすめて行きたいのなら、やっぱり精神科医の診断書は不可欠です。」
「はい」
「もし、診断書が出てもホルモン治療が出来る病院が見つからなかったらここにいらっしゃい。その時はホルモン治療をすることは可能です。」
女医先生はまた人懐っこく笑って言いました。
「大丈夫…って言うのはなんだけど、あなたは診断書出ると思いますよ。うつ病で片付けられるものでもないし、頭がおかしいわけでもありません!…精神科医の診断書、めざしましょう。」
「はい!ありがとうございます!!」
「それにしても…」
女医先生はため息混じりに言いました。
「何であのMクリニックは性同一性障害治療に名のりを上げていて、こんな事ばかりするのか理解に苦しむわ…。当事者の大切な時間を無駄にして、本当にどういうつもりかわからない!!」
そうだったんだ…。
じゃあ、あんな思いをしたのも自分だけではなかったんだ。
そう思うと猛烈に腹がたってきました!
見てろ!クソ女院長!!
必ず、治療をすすめて自分らしい人生を送ってやる!!
と決意を新たにする事が出来ました。
「一面から見たものが物事の全てではない」
関帝からのメッセージが心をよぎりました。
その日ももちろん関帝廟によって帰りました。
「良い精神科医にめぐり会えますように…」
この日、私は新たな気持ちで再スタートをする事が出来ました。