運が良かった!無事退院 | さいたま第二のつぶやき人生

重度の狭心症の治療のために入院したが心臓内科の病室は満室状態だった。翌日のカテーテル治療の順番は三番目で12時からの予定だった。

 

予定時間を過ぎて、一時間が経っても二時間経っても呼びに来ない。何かあったのか?看護婦を呼んだ。看護婦は落ち着かない様子で「ちょっと、一番目の患者の治療が伸びているようで」とヒソヒソと話す。

 

嫌な予感がする。カテーテルの治療でも事故は起こる。心臓の周りの血管を突き回ってるようなものだから。血管を破ったり血栓が飛んで脳梗塞を引き起こすこともある。

 

三時間が経ち「一番目の治療が終わった」と看護婦が教えてくれた。「うまくいったの?」と聞いても「病室へ戻りました」としか言わない。

 

私の番になって治療台の上に横たわり、主治医である教授の治療を待っていたら、なんと若い臨床医が始めたのだ。手首の動脈からカテーテルを入れ、しばらくゴソゴソしていたら何やら教授と話している。

 

教授が顔を近づけて「大動脈と冠動脈の分岐部分が95%詰まっています。今から足の付け根からカテーテルを入れます」と言う。嫌とも言えず頷いた。治療は教授がすることになった。

 

三時間の治療が終わり止血の為に治療台の上にしばらくじっとしていた。若い医師に「難しい治療だったの?」と聞くと興奮した様子で「すごいですよ本当に、教授は」と感心するばかりだった。そして「教授でなければ心臓バイパス手術になるところでした」とニコッと笑顔を向けた。

 

どの医師にあたるかは患者の運しだい。今回も私は運が良かったようだ。さあ、今度は副腎腫瘍の検査である。癌かどうかはこれからの検査でわかるが、どちらにしても運を信じるしかないね