●12月23日木曜日
18時に仕事を終えると、訪問看護師さんから留守電が入っていました。グループホームにいる息子に何かあったのでしょうか。慌ててコールバックしました。
「グループホームから、普段と様子が違うので診に来て欲しいという要請があったので、緊急で行ってきました」
えっ。どうしたんだろう。
「僕が行ったときは、それほど悪い様子には見えませんでしたが、お腹は少し心配です。ここ1週間、便の出が良くありません。あまり食事が進まないようです。
グループホームの方が『普段と違う様子』だという動画を撮ってくれたので、お母さまにも転送します。目の辺りと頭を気にされて、よく触られるということでした。」
今のスマホは便利ですね!サクッと録画して共有できるんですから。
私が見たところ、そんなに悪くなさそうです。目の辺りを気にするのは、痒いのかもしれない。結膜炎とか?もともと目があまり見えなくて、目を触ったりすることはある。頭を触るということだけど、それもそんなに…。痛そうではないし、自虐行為って訳でも無さそうだし…。
「次に脳外科を受診されるのはいつですか?」
「2月です」
「まだ先ですね…。早めに受診することは可能ですか?」
「可能でしょうけど、脳外科に行ったからって、何か出来るとは思えません。今のドクターは先月交代したばかりで、息子に会ったことないし、連れて行っても嫌がって検査も出来ず、終わりのような気がします。でも電話で相談するのは良いかもしれませんね。
あと、あの、虫歯が進行して歯が痛くて食欲が出ないってことはないでしょうか」
「その可能性もありますね」
「痛いときにイタイって言えない子なので、どこが痛いか分からないんですよ。明日を逃すと土日になってしまいますから、とりあえず私は明日、障害者歯科に連絡してみます。来週半ばから、年末年始でお休みでしょうし」
「そうなんです!休院中に何かあったら困りますからね。僕は明日、指示書を出してくれている脳外科と、グループホーム訪問医に連絡します」
それからふと、「グループホームは朝晩の様子しか把握できないけど、日中はどうなんだろう?」と思って、生活介護施設に電話しました。
「夜分にすみません。グループホームから『普段と様子が違う』と言われたんですが、日中はどうですか?」
「日中は元気ですし、周りのお友達やスタッフの声に反応して相槌打ったり笑ったりしますし、普段と変わらないです」
「食欲はどうですか?」
「食欲はムラがあります。2~3週間前にお母様にお話しした通り、食べる日と食べない日があります」
「今週はどうですか」
「今日は完食しました。昨日は好物のカレーライスだったんですが、『いらない!』と言って、白飯をゴルフボール2個分程度召し上がっただけでした。うちにも訪問医が来るので様子を見て貰っていますが、病気や障害に関係なく、誰だって食べたくない日や元気のない日はありますから、食べなくても、全体的に元気であればヨシとしよう、と考えています」
「そうですね。昼食べなくても朝晩食べればいいですしね。いつも見てくださってありがとうございます。それでは引き続き宜しくお願いします」
グループホームの様子は気になりますが、とりあえず今日はこれでお終いにして、明日、電話しましょう。
●12月24日金曜日
障害者歯科に電話しました。
・1,2月は込んでいるので、処置日を前倒しすることはできない
・ほっぺたが腫れている等、見て分かるほどの腫れがある場合には、病院に連れてきてください
・単なる歯痛の場合には、歯科でも鎮痛剤を処方することしかできないので、わざわざ病院に来るより、訪問医に処方してもらったり、市販薬で対応された方が負担が少ないでしょう
・年内は12/28午前まで、年明けは1/6から
グループホームにも電話してみました
・お気に入りのキーボード玩具に触ることもせず、仰向けに寝転んでいる。
・横になる時間が増えた。
・声を掛ければ返事をするが、元気がない
・生活介護が13時までだったのを、12月から16時までに延長したので、疲れているかもしれない。
・だがもし疲れではなく、水頭症のシャントが詰まっているとか、てんかん発作だったりしたら、不安だ
グループホーム訪問医は、午前中は繋がりませんでした。
かかりつけの大学病院脳外科に電話しました。
・主治医の診察日で一番早いのは1/6である
・緊急性がないなら今は何もせず、緊急的な症状が出たら救急外来を受けるように
心配ではありますが、どうすることもできないので、緊急対応は訪問看護師さんに任せ、私は仕事へ行きました。
仕事が終わって17時頃、グループホームに電話しました。
「容体が不安だということなので、土日は帰省させますね」
「それは助かります!夜勤スタッフは心配で、1時間おきに見に行ってるんです」
「え、そんなですか?動画を拝見した感じだと、そこまで不安になるような症状ではないと思っていました」
「シャントが詰まるとどんな症状が出ますか?」
「うーん、彼が最後にシャント詰まったのは5才頃で、私は気付かなかったんですよね。てんかん発作を疑ってかかりつけの小児神経科へ行ったんですが、ドクターも私も『今流行ってる風邪でしょう』って思っちゃったんです。冬だったし、保育園で風邪が流行ってたし。で、念のためてんかんの薬を増やしただけのような…覚えてませんが。
一日中機嫌が悪くて、泣き叫んだりして、今思えば、横になっても楽にならなくて、縦になった方が頭の水が流れて楽だったのかな。抱っこすると泣き止むけど、ずっと機嫌悪くて眉間にしわ寄ってて。
で、保育士さんが『もしかしてシャントが詰まってるということはありませんか?』と気づいてくれて、『あ、その可能性もあったか!』って脳外科へ、自家用車で、普通外来の予約とって行ったんです。そしたら結局シャントが詰まってたんですけど、手術が立て込んでたから、夜中になっちゃって。
朝からどんどんぐったりしていって、泣く元気も無くなって、ずっと寝ているというか意識が無いような状態になっちゃって、心配で。1日で随分と悪化するんだなぁって。
手術が終わってドクターから『あと少し遅かったら危なかったですよ。相当苦しかったと思います。こういうときは救急外来に来てください』と言われました」
「それ、今と同じじゃないですか?どんな風になったら救急車呼ぶべきですか?」
「うーん、どうかなぁ…。脳外科へ行っても、嫌がるし睡眠薬でも寝ないし、CT撮れないんですよ。CT撮れなきゃ詰まっているかどうか分からないし…。4月に大発作起こしたときも、暴れるから、点滴はできないわ、CTは撮れないわで、ドクターに『CTは15分くらいじっとしてなきゃならないから、今は撮れないね。でも本当に詰まったときにはぐったりして撮れると思うから、救急時に対応しましょう』と言われたんです」
「今ならCT撮れると思いますよ」
「え、そんなにぐったりしてますか?」
「ええ…。もうすぐ訪問看護師さんが来るので、相談します」
「はい、そうしてください。…そんな具合悪いんだ…。じゃあ私、今から迎えに行きます!」
「お願いします!」
私は軽く考えていたけれど、グループホームは不安がっています。温度差あります。急いでホームへ行きました。(車で30分ほどです)
途中、ふと「救急車呼ぶのかなぁ。しまったなぁ、部屋着のまま上着も着ずに出てきちゃったし、診察券と保険証もない…。あれ?救急車呼んだら、私が同乗するんだよね?そしたら車はホームに置いて行って…明日、夫に取りに行って貰おう」と思って、夫に電話しました。
ところが「この電話は・・・」というアナウンスの後、切れた!!はぁ?留守電にならないんですけど!以前の緊急時も留守電にならなかったので、私が激怒して、留守電設定しておくように言ったよね?!まだ設定してないんですか!LINEもやらないから看護師さんとのやり取りは全部私、そしてそれを転送しなければならない煩わしさ!アンチなのは勝手だよ、だけどこちらに迷惑とストレスかけないでくれる?!
グループホームに到着すると、バタバタしています。
「お母さん!熱が38.5度まで上がってしまったので、今、訪問医に相談して、ホームに常備してあるカロナールという解熱剤を飲ませるところです」
「38.5度ですか。それは平熱が高い風ちゃんにとっても、なかなかの高熱ですね。風ちゃん、大丈夫?お母さん、来たよ~」
風ちゃんは笑顔で「ありがとうございました!」と言いました。これは多分、「家に帰ります。ホームの皆さん、ありがとうございました」という意味でしょう。意識はしっかりしています。
「まずはお薬飲もうね」
夕食のマッシュポテトに錠剤を乗せて食べさせようとしましたが、「ぺっ」と出してしまいます。ホームの職員さんがチキンライスを持ってきてくれました。
「これでどうでしょうか」
「風ちゃん、チキンライス、おいしそう!」
と誤魔化し、「偉いね!」「もぐもぐ」「ワンツースリー!」など声掛けながら、少し大きめの錠剤2個を食べさせました。
看護師さんは「先日の血液検査の結果が出ましたが、異常は無く、炎症も起こしてないようです。ですが、お腹の状態が心配です」と言います。
え、そっちかい!シャント不全じゃなくてお腹?
「ホームと生活介護に聞き取りしましたが、食べた量に比して出た量が少ないんですよ。浣腸して、1日分程度、出たことは出たんですが、まだお腹に残ってる可能性があります」
「それって悪さするんですか?」
「腸閉塞とか怖いです」
「えー、そんな大事になっちゃうんですか」
「明日は土曜日で、来週から年末休業になっちゃうので、今日のうちに救急外来受けた方が良いと思います。電話しますね」
うわあ〜。オオゴトなんだなぁ。
救急車を呼ぶほどでは無さそうなので、自家用車で受け入れて貰えるかどうか。あ、これから救急行くなら薬飲む暇なくなっちゃうから、今、飲ませてしまおう。
「今日はクリスマスイブ特別メニューです」
うわあ、おいしそうな黒部和牛ハンバーグ、マッシュポテト、旗を差したチキンライス、卵スープです。風ちゃんは薬だけ飲むことができないので、ご飯に混ぜて食べさせます。
「わー、おいしそうだね!」
と声を掛けながら、一口、また一口・・・。とやってたら、ほぼ完食しました。
「よく食べますね。食欲不振には見えません」
「お母さんが来たら、急に元気になりました。さっきまではぐったりして心配だったんです」
そうでしたか。あ、お腹に便が詰まっているかもしれないというのに、こんなに食べさせちゃって良かったのかな?看護師さんがバイタルとろうとしますが、「おしまい!」と言い張って、器具を取ってしまいます。これまで測れた試しがありません。
お腹を押してみたところ、柔らかいです。
「うーん、私には、お腹が詰まっているようには思えませんが・・・。これでも救急外来受ける程のことなんですかね?」
素人にはよく分かりません。
電話先では、『受け入れは難しい』と言われています。コロナ禍であること、バイタルとれないこと等が重なって、難しいようです。そこで「今夜は様子を見て、土日であっても緊急な事態になったら救急外来を受ける」という結論にしました。
大学病院は、グループホームより家の方が近いですしね。今、看護師さんが容体を説明してくれたから、土日にかかることになったらスムーズに受け入れて貰えるでしょう。
それよりなにより、私が来てから、モリモリ元気になってきたのです!
これだけ元気で笑顔があって、意識がはっきりしていて、言葉も出ているなら、シャント閉塞ではなさそう。それにこんな元気だとCTは撮れないだろう。お腹は柔らかいから、もしかしたら言うほど食べてなくて、お腹は詰まってないのかもしれない。解熱剤も飲んだことだし、これ以上することは無さそう。
ということで一時解散!
てんかん薬とカロナールを貰って帰途につきました。
つ、疲れた~。夫からコールバックがありましたが、これまでの経緯を話す気力は残っていませんでした(怒)。
帰宅後、看護師さんと情報共有
17時 38.5度、カロナール2錠服用、夕食はほぼ完食
20時 36.8度、カロナール効いたようです!
●12月25日土曜日
7時 37.1度
9時 36.8度、食欲あり。ホームから貰ったクリスマスケーキとお粥を完食。機嫌良くキーボード玩具で遊んでいます
14時 37.2度、昼食完食。
17時 37.6度、機嫌が良いのでカロナールは飲ませず。
20時 37.1度、夕食完食。
●12月26日日曜日
8時 36.8度、朝食完食。家族に「いってらっしゃい」等の挨拶をし、機嫌良好。
12時 36.7度、昼食は嫌がって食べず。昼寝。
自宅では元気だったので、夕方、グループホームに送っていきました。
もしかして・・・
HOME SICK?