癌宣告されて、2週間も待つことはつくづく大変なことだと思います。
一日でも早く治療が受けたい、手遅れにならないだろうか・・・と

癌宣告を家族・親戚、職場のスタッフ、友人や親しい人などに公にしてきましたが、
専門医の診察を待っている2週間の間に次のような内容のメールを受け取った。
これが、今後の私の意思決定に関わってっくるとは今はまだわからない。

メール
これから色々な人が「これをやってみては」「あれがいい」とか、
いろいろ情報を伝え、それに悩むことになると思います。
そう思いつつ、私が自分が同じ病気になったらどう考えるかだけお伝えします。

近藤誠さんのセカンドオピニオンは聞いてみたいです。
慶応を辞めて外来専門のクリニックを開かれています。

近藤さんの著書を読む限り食道の場合には「ガン治療が不要ではない」との立場のようで、
放射線などで病巣を小さくしないと、局所死に繋がるとの記述がありました。

ところで、抗がん剤などで体が痛む前しか無理だと思いますが、
短期的な断食することで、体の免疫を復活させる治療法が話題になっています。

私はまったく外れているようにも思えないなあと思っています。
 
あなたなら色々な情報を総合的に判断できる人ですから、
自ら色々情報を集めていってください。

がんセンターでの治療が始まると、ベルトコンベアに乗せられたように、
次から次へと抗がん剤治療が進んでいってしまって、
患者はもうどうにもできなくなっていくとのことです。


私の返事メール
仰るようにがんセンターでは、外科、化学、放射線のセットで治療になるそうです。
詳しくは29日以降の検査次第です。
いろいろ情報はありあすが、何せこちらが素人ですから、ドクターに頼る道しかないと思っています。

担当医は○○先生ですから、それなりの配慮はしていただけるものと期待しています。

再度メール
近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか?(光文社新書)
はぜひお読みになられるといいかと思います。

やしきたかじん、中村勘三郎、桑田佳祐、清志郎という4人の食道がんについて
近藤誠さんの観点から解説されています。

食道がんの一般的な治療方法は、
・抗がん剤+放射線で病巣を小さくする
・小さくなった病巣を外科手術で取り除く
というのが多いようです。

ただせっかく小さくなって、食事が通るようになったのに、
不要な外科手術をして、その結果死亡するということが多いとのことです。
この外科手術には近藤さんに限らず否定的な見方も多いようです。

近藤さんは抗がん剤は使わず、放射線でガンを小さくし、
必要に応じて食道を広げるバルーン手術、それでもダメなら胃瘻という考えのようです。
抗がん剤、外科手術には否定的のようです。

がんセンターでの治療が始まると、もうほんとベルトコンベア状態で、
患者が口を挟む隙間はなくなってくるみたいです。

医師は治療マニュアルを実践するだけですので、
そうなるのかと。



このメールを読んで、
がんセンターで診てもらう前に、他の先生と相談したくなった。
そこから、先生探しが始まった。

幸い妻が医療関係にかなり詳しい。

私 「がんセンターで診てもらう前に、他の先生に相談をしておきたいんだけどね」
妻 しばらく調べて
  「名古屋駅近くのTクリニックはどう」
  「癌よろず相談もしているし」
  「喉頭がんの知人が、そこで毎日ビタミンC注射をして、抗がん剤や放射線の副作用がほとんどなく、治療を受けられたのよ」
  「その方は今でも元気よ、根治しているのかなー?」

それを聞いて私はすぐそこへ電話した。

私  「すみません、そちらでよろず相談を受けたいのですが」
   「実は、食道がんを宣告され、今月29日にがんセンターで診てもらうことになっているのです」

Tクリニック事務係 「予約制なので、すぐには難しいですよ。」
私、 「29日に、がんセンターでいろいろ言われると思いますが、そのことをきちんと理解するために、事前に相談をしたいと思うんです」

クリニック事務係 「わかりました、こちらからお電話をさしあげます」

しばらくして電話があり、1月27日に相談が受けられることになった。
無理をして予約を入れてくれたようで、患者の身になってくれそうで、信頼してもいいのではと感じた。

さて、27日が来た。
クリニックにて

ドクター 「私は標準治療を否定する立ち会場ではありません」
     「それも受けて、さらにその他のことも行うというものです」
     「日本はがんの治療が遅れています」
     「標準治療(手術、抗がん剤、放射線)しか行わないのです」
     「西欧では統合治療が一般的で、標準治療だけではなく、そのほかのこともプラスして行われています」
    と1時間にわたりいろいろ治療の事やアドバイスを下さった。
    それは、がんセンターで標準治療を受ける前提でのアドバイスと感じた。
その後、診療を受け、血液検査もうけ、漢方薬も処方してくれた。

これでとりあえず2日後に迫ったがんセンターでの診察に多少心の余裕を持つことができた。

つづく