『心やすらぐ 仏像なぞり描き』(著・田中ひろみ、発行・池田書店)から、
誕生釈迦仏立像
たんじょうしゃかぶつりゅうぞう
(誕生仏)
東大寺(奈良県)
本書解説より
お釈迦様といえば、「生まれてすぐに7歩、歩いて、右手で天を、左手で地を指して『天上天下唯我独尊』と言った」という言い伝えがありますが、まさにその瞬間を仏像にしたのが、この誕生釈迦仏立像です。
お釈迦様は、インドの釈迦族の王子として生まれた、紀元前6世紀ごろの実在の人物です。
お釈迦様にはこの誕生仏のほかに、その一生を表した仏像がいくつか存在します。
まずは、お釈迦様の母親である摩耶夫人が無憂樹(むゆうじゅ)の花を手折ろうとして手を上げたところ、右脇の下からお釈迦様が生まれたお姿の仏像。
着物の脇からニョッキリと赤ちゃんのお釈迦様がのぞいています。
このほか、お釈迦様が妻子と別れ、断食などの苦行をしていた頃の姿を現した苦行像、人々に説法している姿を表した説法像、亡くなったときの姿を仏像にした涅槃像など、さまざまな像があります。
この誕生仏は、丸々と太ったかわいらしいお姿ながら、すでに頭には螺髪があり、幼いお顔には深いほほえみをたたえています。
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使用した画材は、ゼブラのノック式水性カラーペン・クリッカート。
キュートなベビーレッドでなぞりました💖