N side
この後、2人は仲良くお風呂Time
もちろんしっかり見ますよ。
透明人間ですからね。
バスルームに向かう廊下ですら密着。
翔さんは相葉さんの腰に手を添え
相葉さんが可愛く「バカ」と言えば
翔さんは眉を下げながら優しく撫でた。
相葉さんと翔さんの幸せそうな顔を見てると
やっぱり笑顔になれる。
嬉しくて
切なくて
嬉しくて
苦しいけど
大好きな人の笑顔を見ちゃったら
結局嬉しいに辿り着いちゃうだよな。
今までだって、ずっとそう。
相葉さんが翔さんに長い間想いを寄せてた事はしってたし、なんなら相談にだって乗っていた。
一時期はご飯も食えなくなるぐらい思い詰めていた時期もあったけど、俺が居るじゃんって何処かで強く思っていた。
2人でコソコソ話してる場面を見れば
嫉妬みたいな感情も出てきたけど
2人が話さないなら話さないで物凄く心配になったりもしたし
切なく、苦しくもなりながら
どこかでこうなる事を望んでたんだと思う。
だって俺は相葉さんの一番の味方であり
一番の理解者。
いつも願ってる俺が見たいと思う風景は
その向日葵のような温かい笑顔
傍に居たいと願うのは
その太陽のような眩しい笑顔を守りたいから
好きな人の幸せの相手が自分じゃなきゃ意味がないって俺だって悩んだよ
でも今日だって翔さんにこれでもかぐらい愛されてる相葉さんを見て、やっぱり嬉しさの方が勝ったんだ。
そして改めて翔さんには敵わないと分からされた。
この、トドメの一撃が欲しくて俺は相葉さんになったんだよ。
諦めきれなかった想いが
今、2人と共に過ごす時間の中でサラサラと溶けだし消えていく。
バスルームにはなんじゃこれ?
魔法の絨毯みたいなバスマットが敷かれている。
「しょうちゃん……お願い」
相葉さんは、そのバスマットに膝立ちし浴槽に上半身を預け 悩 ましげにお尻を 突 き出した。
「もも!!」
翔さんは叫びながら相葉さんのお尻をパチンと叩き
顔を真っ赤にする相葉さんを見て、すげー嬉しそう。
「痛い!けど気持ちい……」
相葉さんも嬉しそう。
なんだよ、これ
「雅紀は痛いのも気持ちいいのか」
「しょうちゃんならなんでも気持ち良くなると思う」
「マジ?」
「まじ」
「じゃあ、試してみる?」
「何を?」
「ど S 翔と、ど M 雅紀のS M プレイ」
「ソフトのならいいよ」
「ガチで?!ちょうどこの前ネットでいいの見つけたんだよね」
「え?!もう下見してんの?!」
「えへへ」
「えへへじゃなくて」
「うさぎのコスプレと手錠にロウソクがセット価格で安くなってたし!あと、あれあれ 穴 から入れて 膨 らますやつと、アナ ル プラ グ とさ、産 卵 セットもお買い得だったなー♪」
翔さん……ぐいぐい 攻 める気っすね。
「やだよ!今言ったの全部 ハー ド じゃん!」
「どこが?」
「 穴 から入れて 膨 らますやつとか絶対やだかんね」
「なんでだよ。俺ならなんでも気持ちいいんだろ?」
「じゃあ、俺がしょうちゃんにやるよ?」
「ころす」
「ほら!てか、殺 すってなんだよ!」
「ある意味、もう雅紀に 殺 られてるけどね」
「どうゆう意味?」
「心臓を撃ち抜かれちゃった」
頬を赤らめる相葉雅紀
なんだよ、これ!!
と思いつつ
前のめり気味でガン見。
「俺も 即 死 です」
ケツを 突 き 出したまま、あなたも何を言ってるんだ。
後ろからすかさず抱きつく櫻井翔
ほんと、幸せそうで良かった。ね。
この場所には間違いなく愛しかない。
真実の愛が。
相葉さんの中に 吐 き出したものを
翔さんが綺麗にしてたら
また相葉さんは変な声を出し始め
そうなれば翔さんは興奮し
結局風呂でも始まっちゃって……
相葉さんの体が心配だからって
お互いが 握 り合ってしてたけど
かなり 絶 倫 ですよ。
揺 れ動くバスマットはやっぱり魔法の絨毯だ。
風呂から出たら
髪の毛を乾かし合い
「しょうちゃん、はい」
「はい?なに?」
歯ブラシを翔さんに持たせた相葉さんは
翔さんの膝の上に寝っ転がって歯まで磨いてもらっている。
また翔さんも嬉しそうにやるんだよね。
そして
「雅紀。俺も」
かわりばんこでやるんだもん。
見てらんないよ。
見るけどね!
寝る時は寝る時で
翔さんは相葉さんが眠りにつくまで愛おしそうに髪を撫で続けていた。
「雅紀人形」
ある時、翔さんは真面目な顔をして
「雅紀、髪の毛伸びるの早くない?!」
毛が伸びてく人形みたいだ!と騒いでいたけど、それも翔さんのせいだと思うよ。
てか、相葉さんは人間だから髪は伸びるんだけどさ、
そんな事も突っ込めないぐらい心配してる時があった。
女性ホルモンが増えると髪の毛が伸びるのが早くなるってTVで見たことがある。
楽しかったり嬉しかったり 快 楽 を感じていたり、気持ちが 昂 る、高 揚 する時に女性 ホル モンは多く 分 泌 されるみたいで
でも相葉さんは男だし
だけど、
翔さんにこんな扱いされてたら
女性 ホル モン も 分 泌 しちゃうと思われます。
美しく変貌したのは間違いなくあなたのせいですよ。
相葉さんの髪が早く伸びる理由も分かったし
諦められたし……
最後のお願い事でもしてみるかな。
でも、なぜだろう
2人の寝顔を見てもランプローションを 擦 る事が出来なかった。
一番知りたい事をまだ確認出来てないような気がして……
翔さんの真似をして寝ている相葉さんの髪を 撫 でると
「しょうちゃん……」
君はクルンと俺に背を向け
愛する人の胸の中へ飛び込んで行った。