主演は池松壮亮。水上さんは、その幼馴染で世話をやく岸谷役。この秋からの映画賞を賑わせること必至な平野啓一郎原作の文芸大作、こういう作品に呼んでいただけたことが嬉しくてたまらない。周りは田中泯さん、田中裕子さん、池松さん、仲野さんと演技派揃い。妻夫木さんや綾野剛さんとの共演は、一緒のシーンがなくとも舞台挨拶で並ぶと思うだけで感動・・・ 

 

 石井監督は、去年の「月」が見てないけれど並大抵でない決意で今と向き合われている監督。原作を早速注文した。撮影は去年の7月なので、「夏シン」、多分「ブギウギ」とこれと並行していたのだろう、そりゃ忙しいはずだ。この頃よく「死刑にいたる病」の雅也を思い出す。じめっとした陰キャのかもしだす色気はアップで陰翳を際立たせており、何度も息をのんだ。池松さんに通じるものがあるんじゃないかとも秘かに思っていたが、こんなに早く素晴らしい共演が見れるなんて。題材も、原作を読むのが楽しみだ。