とろとろのカタチ 5 | 櫻と葉っぱの物語❤

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櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

 

Side:A

 

 

ふっと我に返って

無意識に周りを見渡した。

 

遠くに小さな人影が見えるけど

周りには本当に誰もいない。

 

貸し切り状態を味わいながら

大きく息を吸って吐いて・・・

 

そうして、くるりと向きを変えた。

 

波の音を聞きながら

砂浜を歩いて海を後にする。

 

 

毎度のことながら

 

海を眺めていると

時間はあっという間に過ぎてしまう。

 

まるでココだけ

時空間が歪んだみたいに。

 

そんなことは

しょうちゃんと二人きりでいるときと

まったく同じだから、

やっぱり

しょうちゃんは海みたいな人だなってまた、

思った。

 

 

***

 

 

しょうちゃんのどこが、

なにが好きなの?と聞かれると

 

ぶっちゃけ答えに詰まる。

 

それは

魅力を言葉に出来ないってこととは

ちょっと違う。

 

 

ただ、なんというか

 

僕たち二人は出会ったその瞬間に、

 

それはまるで

そうなることが決まってたみたいに

同時に互いにソコに堕ちてしまったから、

 

その理由もその理屈も

どんな作用が働いてそうなったのかも

 

当事者の僕たちにだってわからなかったからだ。

 

 

 

でもだから、そんな風に聞かれたときには

 

聞かれたその瞬間に思った

部分的なしょうちゃんのことだけを話すようにする。

 

 

「声が好き」とか

 

「瞳が綺麗」とか

 

「唇が色っぽい」とか。

 

 

それとか

 

「頭の回転が速い」とか

 

「言葉をたくさん知っている」とか

 

「空気感」なんていう、

 

そういったことを。

 

 

何処が好きなの?と聞かれると

とても迷うけけれど

 

聞かれてその時々で

瞬間的に自分の口からでた

しょうちゃんの魅力のすべては

 

言った通り、

それは大好きなしょうちゃんで、

 

だからその瞬間、僕はまた、

しょうちゃんに堕ちる。

 

 

それはもう何度だって。

 

 

砂浜から道路に出ると

見慣れた歩道をタラタラと歩く。

 

この辺りは車だってまばらだ。

 

カズが来るとわかっていても

 

いつだって頭の中には

まとまりなく

しょうちゃんがふわりと出てきてしまって、

 

歩く最中にも頭の中はトロリとする。

 

 

はしゃいでバカ騒ぎをしても

どうしても品の良さを隠しきれない、

あの透き通った笑い声や、

 

きっと無意識に動く、

しょうちゃんの長くてキレイな人差し指が

しょうちゃんの唇に触れる、

その全体の様。

 

 

太陽の光を全身で浴びながら

 

今日もいくつものしょうちゃんが

僕の世界を埋め尽くしていく・・・