Yes No 17 | 櫻と葉っぱの物語❤

櫻と葉っぱの物語❤

櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

ほっぺの柔らかそうなソイツ。

 

 

あの日、

 

英語の授業で俺の席、、、正確には違うけど、、、に先に座ってたソイツが

 

ガヤつくその部屋のすみっこのほうの席にいた。

 

 

とたん、あのときアイツの手元にあった参考書を思い出す。

 

 

あの日以来久しぶりに見るソイツはやっぱり、俺よりずっと頭がよさそうに見えるから

 

違う授業を選んで通っているのかもしれなかったし、

 

夏期講習にだけ来ているのかもしれない。

 

 

どっちにしても、このだたっぴろい教室で多くの生徒がいるにもかかわらず、

 

この空間で見つけた顔見知りはコイツだけだ。

 

、、、もしかしたらもっとよく見れば、

 

いつも一緒に授業を受けてるヤツらもいたかもしれないけど、

 

このときの俺には見つけられなかった、、、

 

 

なんだか久しぶりに見る、たった一度、会っただけのソイツの顔は、

 

俺をドキッとさせてホッとさせた。

 

 

ソイツの席の隣が空いているのを目視して、

 

少し迷いつつも俺は、、、ソイツの隣の席に座った。

 

 

 

自分がなぜそんなことをしたのかわからない。

 

なんだかやたらとドキドキした。

 

 

鞄から筆箱を出しながら、無意識にチラチラとソイツを視界に入れる。

 

といっても、肩から下のラインしか視界には入らない。

 

半そでからのびた腕は細くて、手首も指先もすべてが細かった。

 

 

チャイムが鳴って、みんなどこか姿勢を正すと、

 

俺ももれなく姿勢正して、目の前のホワイトボードを見つめる。

 

シャーペンをくるくるっと無意識に回した。

 

 

 

 

 

授業がはじまってもときどき、ソイツの存在はチラチラした。

 

 

それでも、マイクを使った先生の声はよく聞こえたし、

 

ほとんどの場合、

 

耳は完全に先生の言ってることを聞き、手元はノートを取るのに必死になっている。

 

 

俺がこうしてノートを取るようになったのなんて

 

予備校に通うようになってからだ。

 

 

最初はノートの取り方すらもわからなかった。

 

つい2~3か月前に、

 

赤だの青だの蛍光ペンだのを使い分けることをやっと覚えて、

 

でもそれすらもいまだ試行錯誤だ。

 

 

そうして、こうやってしっかり授業を受けてみれば、

 

どうしてこの講師が人気なのかがわかる。

 

 

ホワイトボードに書かれる英語の文章が

 

とても分かりやすく色分けされて図解されていて、

 

ぶっちゃけ、いままでのどの英語の授業より

 

めちゃくちゃ「わかった」って感じることが出来た。