Yes No 15 | 櫻と葉っぱの物語❤

櫻と葉っぱの物語❤

櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫だよ。翔ちゃんはやるって決めたらやるから」

 

 

汚れたTシャツを詰め込んでいた手元が、どこか勢いがなくなった気がする。

 

 

俺のことなのに、なぜか自分のことのように自信満々に言われて、

 

俺はちょっと照れた。

 

そうしてきっと、自分を肯定してもらえたことが少し嬉しかった。

 

 

「まぁ、、、がんばるけど」

 

 

だから素直にそう言う。

 

結果はどうであれ、がんばるってことだけは決めているから。

 

 

「ん。応援してる」

 

 

嫌味のない言い方がめずらしくてびっくりしつつ、やっぱりどこか照れる。

 

相変わらずニノを見ないままで、鞄のチャックを勢いよく閉めた。

 

 

 

 

「ニノはなんか決めてんの?」

 

 

親友って呼べる程度の間柄だと思うニノとすら、

 

進学や将来のこととかって話しをしてきたことはない。

 

そういうのはなんていうか、、、俺たち二人にとっては気恥ずかしいし、

 

なにより少し前までなんにも考えてなどいかなったのだ。

 

 

「ん。翔ちゃんの影響でちょっとだけ考えるようになった」

 

「俺?」

 

「そ」

 

「へぇ、、、」

 

 

相変わらず互いに視線を交わさずに帰り支度をしながら、

 

ニノはいったい、将来なにを目指すのだろうと思った。

 

 

俺は自分のなりたいものをいまだ、誰にも伝えていない。

 

なんとなく、いまはまだ誰にも言いたくはないのだ。

 

だからなんとなく、ニノにもあえて突っ込んで聞くのを止めた。

 

 

「今日は英語だっけ?」

 

「そ。英語やってそのあと現文」

 

 

そうして、おそらくそういう自分の気持ちを、この男は空気で理解してくれる。

 

 

だからニノが好きだ。

 

 

サラリと話題を変えるニノと目が合うと、

 

なんとなく俺たちは互いに笑いあった。