Yes No 8 | 櫻と葉っぱの物語❤

櫻と葉っぱの物語❤

櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

予備校って面白い。

 

 

毎週この部屋に通って、それはまるで学校のようなのに

 

けれども一緒に授業を受けてるみんなとは友達ではない。

 

 

毎週、決まった時間に決まってココで会ってる奴らの

 

ほとんどの生徒の顔は覚えたけれど

 

、、、そういうのは覚えようと思わなくても覚えてしまうもんだ、、、

 

 

名前は知らないし話したこともない。

 

おそらく同じ学年だろうけれども、

 

制服を着てないヤツらは通ってる学校だってわからない。

 

 

席も決まっていないこの教室で、ほとんどの場合

 

俺たちは暗黙の了解でいつも同じ席に座って、

 

ただ、90分間同じ空間を共有するだけの仲なのだ。

 

 

 

 

そうして、いつものように30分早く教室に入るとそこに、、、はじめて。

 

先約がいた。

 

 

俺より早く生徒がいたことは、いままでには一度もないことだったせいで

 

なんだかドキリとした。

 

 

授業がはじまるまでの30分間はいつもこの空間を独り占め出来ていたのに、

 

今日はそれが出来そうもないことがわかって

 

なんだか少しモヤっとする。

 

 

おまけに、初めて見るソイツが座るその席は、いつも俺が座ってる席だった。

 

 

確かに席は自由だ。

 

けれどもなんつーか「取られた」って感じ。

 

 

少し迷って、

 

いつもの席の、、、つまりソイツの座ってる席の、、、右斜め後ろ辺りの席に座ると

 

鞄からテキストを取り出しながら、チラリとソイツの顔を見る。

 

 

やっぱりソイツは初めて見るヤツだ。

 

今日から入ったヤツかもしれないし、

 

お試しで今日だけ受けに来た奴かもしれない。

 

 

どちらにしても、今日、授業が始まるまでの30分間は

 

いつもとは違った空気になってしまった。