櫻葉❤Still しょうちゃんハピバス編 3 | 櫻と葉っぱの物語❤

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櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

 櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

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Side S

 

 

 

 

 

 

 

 

「いまから作るの?買ってきてやろうか」

 

 

「いいよ。そんくらいはまだ体力残ってる」

 

 

 

独り暮らしが長いくせに、俺は料理をほとんどしない。

 

雅紀がいなければ、

 

俺の部屋にキッチングッズが増えることはなかった。

 

 

 

 

「じゃあ珈琲は俺が淹れてやる」

 

 

「ほんと?出来るの?」

 

 

「出来るよ。インスタトだけど」

 

 

 

 

素直に言えば雅紀はとても楽しそうに笑う。

 

 

いままで、雅紀がいる日の朝はいつでも雅紀が珈琲を淹れる。

 

いない日はインスタントだ。

 

 

 

 

「じゃやっぱりオレが淹れてあげるよ」

 

 

 

 

そしてこの先のほとんどの朝はきっと

 

雅紀の淹れる珈琲からはじまる予定だ。

 

そういう日々が出来るだけ長く続くよう、努力すると決めている。

 

 

 

「ありがとうございます。お礼はなにがいいですか?」

 

 

 

ふざけて敬語で話せば、雅紀はまた笑う。

 

 

 

「オレはなにが欲しいって言うと思いますか?」

 

 

 

そうして、雅紀も同じように敬語で言うと、視線が絡み合った。

 

 

そのまま顔を近づけると雅紀は瞼を伏せる。

 

この部屋では今日はじめて、、、俺たちは唇を重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー・・・・・・・・・・・・・・

 

 

蕎麦を食い終わると、雅紀の淹れてくれた珈琲を飲んでまたキスをして、

 

もう一度気合を入れなおして段ボールを開けると荷物を片付ける。

 

 

明らかにスピードは落ちて、すべてを片付けることはできなかったけれど、

 

ある程度リビングとキッチンが片付けば、今日は一旦はそこで終わりにした。

 

 

夕飯はケータリングで済ませると、早々に風呂に入る。

 

二人で入りたい気もしたけれど、

 

雅紀はもう少し片づけると言って、俺に先に入るよう言ってくれたので

 

その言葉に甘えて俺が先に入った。

 

 

 

 

「もっかい乾杯しよ」

 

 

「ん」

 

 

 

 

風呂上がりの雅紀は無防備に色気を振りまきながら二本のビールを持ってくる。

 

飲みかけてたビールをよけて、二人で乾杯をした。

 

 

パジャマ姿の雅紀がソファに並んで座っているだけで

 

今日一日の疲れが飛ぶ。

 

 

これからはこんな風に毎日が過ぎるのかと思うとそれはとても幸せで、

 

同じくらい、今日のこの静かな感動を忘れないようにしなければとも思う。

 

 

 

 

「なぁ雅紀ちょっと」

 

 

「ん?」

 

 

「お願いがあるんだけど」

 

 

「なに?」

 

 

 

 

缶ビールを3本飲んだところで勇気を出して声をかける。

 

 

これからするお願いを、雅紀はいったいどう思うんだろう。

 

自然と視線は雅紀から外れた。