櫻葉❤
（大宮）
ご理解ある方のみおすすみください☆
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Ｓｉｄｅ S
世界の全ては
限りがあるから美しい。
そして
終わるようで終わらないのがこの世界だ。
そんな相反するモノで出来ているからこそ
この世界は成り立つ。
「いい加減、戻るぞ～」
潤が起き上がれば
自然と
俺たちも上半身を起こす。
「がんばりますか」
「楽しみますか」
「眠い」
「ww 大野さんは寝すぎだよ」
雅紀がそばに居るなら
俺にとってはもうすべては終わりだ。
けれど
ーー自分らの親のしりぬぐいなんだからーー
まだなにも
片を付けられていない。
俺には
、、、俺たちには。
まだ『ここから』がある。
大切な仲間。
愛する人。
もう離れないように。
立ち上がると
俺は自然と雅紀と手を取り合って
視線が絡めばふふっと笑いあう。
この手を離さないために。
何を言われてもいい。
俺はいまも
雅紀のそばにいるためだけに。
それだけのために生きている。
でもそれは結局
ここにいる仲間を大切にすることや
自分自身を大切にすることや
見えない希望みたいなものを信じるってことに
繋がっていて
この空が青いことや
ピンクの花びらなんかにめちゃくちゃ
感動させられる。
「今年もしょうちゃんと桜が見れて嬉しい」
「俺も」
「あ～またちゅうしてる」
「俺たちもする？」
「バカじゃないの？」
「お前ら行くぞ」
きっとまた
太陽は曇って雨は降る。
でも、、
また晴れる日もやってくる。
その扉の付近まで歩くと
なんとなく
振り返って中庭を見渡した。
「しょうちゃん？」
「ん～、、、広すぎたかなって、、、なんか」
「僕のためだけじゃなかったんでしょ？」
「、、、え？」
「しょうちゃんはきっと
いろいろ考えてたんだよ。
しょうちゃんの知らないところで」
「、、、そうかな」
「そうだよ」
すると
笑う雅紀はスローモーションみたいに近づいて
手を繋がずに
唇が繋がった。
それはあたたかくて
柔らかくて
ーークチビルがカサナルってこんなだっけーー
やっとの想いで重ねることが出来た
あの日を思い出す。
「あ～またしてる」
ニノの声が少し遠くから聞こえる。
「「ww」」
＝＝君に会えてよかった＝＝
ひとまず Fin.