櫻葉❤
（大宮）
ご理解ある方のみおすすみください☆
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Ｓｉｄｅ S
「またここにいた」
「ww ああ」
「潤と一緒になにしてたの？」
「花びらにまみれてたの」
突っ立ったままの雅紀の腕を引っ張って
俺に抱き着かせた。
ふふっと笑う
雅紀の綺麗な顔が目の前に現れれば
潤がいてもお構いなしで
思わず唇を重ねる。
もう慣れっこの潤は
そういう俺たちに無反応だ。
「お天気だね」
と言って
雅紀が空を仰いだ。
「ああ。寝っ転がったらちょー気持ちぃぜ」
と言って
雅紀を抱きかかえたままで寝っ転がる。
「潤も」
「え？また」
雅紀が潤の腕を引っ張って
今度は3人で空を見上げた。
見上げる空は変わらないのに
雅紀がいるってだけで
そこいらには見えないキラキラが増す。
「やっぱココだ」
3人で花びらまみれになってしばらくしたら
今度はニノと智が現れる。
「お前ら仕事は？」
「寝転がってる潤がそれ言う？」
智と潤が言いあう姿を
俺たちはどこか目を細めて見ていた。
そうして
二人も当たり前みたいにごろりとした。
ニセモノみたいなホンモノの青い空を
5人で見上げる。
「はぁ～」
「綺麗」
「気持ちぃ」
「眠い」
「ww」
いまだ親父は見つからず
雅紀たちがどうして人間になったのかの解明も
まだ何もできてはいないけれど。
それでも。
美しい空を見上げて
綺麗な花吹雪にまみれて。
俺たちはきっと
前進しているのだと思いたい。
「もう今日は戻るの止めちゃう？」
「止めちゃう？」
「あ？お前らなんか言ったか？」
「「「「ww」」」」
、、、雅紀のためならなんでもする、、、と。
雅紀が笑うならなんだってすると。
いまも変わらず
そう思って生きている。
でもいまはそれだけじゃない。
たくさんのツクラレタモノたちが
どうか幸せで在るように。
産まれて、、、カタチを持って良かったと
そんな気持ちが湧き起こりますように。
静かで熱い
そんな「情熱を持てるなにか」を
見つけられますように。
喜びも悲しみも。
心地よさも苦しみも。
雨の寒さも
晴れの温かさも。
光と闇の
すべてのコントラストを
どうかたくさん見れますように。
陰と陽があるから
この世界は擦らばらしいのだと
どうぞ
すべての生きているモノたちが
感じられますように。
俺たちが出来ること。
5人で、、、出来ることを。
命がもし
『与えられたもの』であるならば。
もしも
俺たちはなにかに『生かされてる』
のだとしたら。
この限りある「すべて」を
この仲間たちと
俺たちらしく伝えられたらいいと思う。