櫻葉❤大宮
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Side S
俺が帰ってきたときに
この部屋に雅紀がいなかったことは
少なくとも今までには一度もない。
たまに
カズや大野さんや
松本さんや山田が一緒にいることはあっても
雅紀がいなかったことは一度だってなかった。
だからきっと
これからもないんだろうと思う。
このドアを開ければそこに
必ず俺を待つ雅紀がいて
そうして
雅紀の望みは
ーー僕のそばで僕に触っててーー
あれから月日がたっても
相変わらずそれだけだ。
「しょうちゃん?」
「っ、、、ただいま」
「んふっ、、、どうしたの?」
「いや、、、」
いまだにわかりやすく
ずっと変わらない眼差しで
俺を求め続けてくれる雅紀に
実は支配されてんのは俺の方。
自分が恋に落っこちてることを
自覚したあの日からもうずっと
心ん中は雅紀だらけで
そうやって支配される側になって
それがどれほど心地いいモノなのかを
コイツは毎日
俺に教える。
ネクタイを外すことも忘れて
ソファの上の雅紀に抱き着けば
抱きしめる雅紀の身体はしっくりくるしかなくて
心地よさしか残らない。
「今日もお疲れさま」
「ん、、、ちゅうして」
「ww もちろん」
細い腕を背中にまわして
最初から口を開いて
あのエロいベロを差し出す雅紀に
俺は今日もクラクラする。
ますます素直にエロくなって
最近じゃあ舌をしつこく舐めるだけでも
イけるときもある雅紀に
飽きるどころかどんどんハマって
抜け出せないのは俺の方。
きっとそれは
『虜』ってヤツだ。
「はぁ・・・しょうちゃ・・・」
「ww 相変わらずこっちのスイッチはえーな」
「だってしょうちゃんだもん」
「「ww」」
そうして雅紀は
今日もわかりやすく
俺を誘う。
誘ってくれる。
「毎日俺で飽きないの?」
「は?飽きるなんてあり得ないでしょ」
「そうなの?」
「そうだよ。だってしょうちゃんは僕の、、、」
ーー生涯の人なんだからーー
、、、と言って。
どこかエロさを含めた笑みを浮かべた。
そうして
俺からの言葉を求めない。
雅紀はあの日、
大野さんが描いた雅紀の画の前で言ったように
ただ、自分が俺を好きなだけでいい
と、いまも思っているのだと思う。