櫻葉❤大宮
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Side N
、、、どうしてついて来ちゃったんだろ、、、
絶対に会いたくないと思ってた大野智は
思ってる以上に強引なヤツだった。
ーー俺に会いに来たんでしょーー
言ってることの意味も分からない。
だからなんだか無性に、、、ムカつく。
腹立つ。
やっぱり会うんじゃなかったと思う。
無言でエレベーターに乗ってる最中も
大野智はなんだか楽しそうにしてる。
そういう全部がどこか癇に障る。
先におりるその背中を追いかけるみたいにして
後を歩いていけば
「どーぞ」
「、、、おじゃまします」
明るい部屋に通された。
ーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・
「眩し、、、」
やたら明るいと思ったら
壁の一片すべてがガラス張りだった。
見晴らしのいい部屋。
「明るい方がいいでしょ」
「暗い方が好き」
「ww」
これはウソじゃない。
というか、
発してるすべての言語は本心だ。
だから、、、
ことごとくこの男とは合わないんだと思う。
、、、それにしても、、、
一瞬で
通された部屋に違和感を感じた。
だって、、、
「見せたい画って？」
「あ～、、、どれだろ」
「、、、」
だって
この部屋には画なんて一つもない。
ソファとテレビと、、、
まるでどっかのリビングみたいな部屋の作り。
口をとがらせて目線を泳がす大野智を睨んだ。
「帰る」
「待って」
「いったい何なの？」
「生涯の人を探してる」
「、、、、、は？」
いい具合に酔っぱらった頭で
一瞬、日本語がわからなくなったのかと思った。
「生涯の、、、」
「そう。俺の、、、一生のヒト」
、、、きっとコイツも酔っぱらってる。
それに、、、
「勝手に探して」
「カズくんだと思う」
「、、、、、はぁ？」
「いや、、、ホントはまだ、、、わかんないんだけど」
「、、、」
「でも特別なのはわかる」
「、、、」
空けた口が、、、閉じきらない。
、、、この男は、、、
いったい何を言っている、、、？？？
そして、
なんだか呆れるのを通り越して
もはや怒りしか残らなくなってきて
とにかくこの部屋から
、、、大野智から
一刻も早く距離を置こうと思った。
「帰る」
「帰らないで」
無視して歩き出せば
また、
腕を掴まれた。