櫻葉❤
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Ｓｉｄｅ M
「ザクロってなんかあんの？」
「え？」
グラスを持ったしょうちゃんが
ソファのほうへ歩きながら言う。
「この間ニノとランチしたとき、
妙にザクロザクロって言ってる気がしてさ」
「、、、、、」
なんとなく黙る。
「俺の考えすぎ？」
、、、その話も、、、したほうがいいのかな、、、
そのザクロに視線を落とした。
すると
しょうちゃんは
ソファのある
テーブルの上に飲物を置いて、
こっちにやってきた。
そうして、
「ただいま。
お前ら喜べ。今日は雅紀も一緒だ。
嬉しいだろ？」
そう言って
花びらに触れた。
「ww」
思わず笑った。
「あ、お前笑うなよ。
雅紀がやれって言ったんだろ」
「w 毎日言ってるの？」
「毎日言ってるよ」
「ww」
なんだか、、、すごくしょうちゃんらしくて。
、、、嬉しくて。
見れば
花たちも嬉しそうに
揺れた。
「雅紀、なに飲む？」
さっき促されたソファに座ると
まるで当たり前みたいに
隣にしょうちゃんが座る。
「ん、、、とりあえずビールでいいかな、、、」
オレはなんだか
そわそわしながら言った。
グラスに注がれる液体を見ながら
、、、さっきのしょうちゃんを思い出す。
しょうちゃんはいつも
オレが黙ると
さりげなく話題を変えてくれる。
そんなしょうちゃんに、、、
オレは一体このあと何を言われんだ？？？
あんな話しをした後だってこと、
それはずっと頭から離れない。
考えてしまえばどうしたって
言ってほしくないセリフを
言われることばかりが浮かんでしまって
無意識に視線は下を向く。
「雅紀かんぱい」
「あ、、、うん」
隣に座る
グラスを合わせれば
しょうちゃんは一気にグラスの液体を
喉を鳴らして飲み干した。
「はぁ、、、美味っ」
「ww ホントに美味しそうに飲むよね」
「だって美味いもん。
なにげに今日初ビールだし」
あ、、、そうか。
今日はずっと運転してくれてたんだった、、、
「今日はありがとね」
「こっちこそありがと」
目が合えば
自然と笑いあった。