櫻葉❤
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Ｓｉｄｅ S
雅紀の手を引いて
二人
クラスから出た。
【、、、しょうちゃん】
雅紀はもう泣いていた。
、、、正直、、、
知らなかった。
、、、なんで気づかなかったんだろう、、、
ちょっと考えればわかったのに。
そういえば、
あの写真の花嫁さんも、、、女の人だった。
ーーふつーじゃないーー
、、、、、ふつうじゃないって、、、、、
へんだってことだよな、、、
おかしいってこと、、、だよな、、、、、
、、、、、
【泣くな、、、雅紀】
【、、、だって、、、】
ーー大切な人を守るためーー
結婚が出来なくても。
雅紀を俺の花嫁さんにはできなくても。
繋ぐ手を強く握る。
一生
守っていこうって思った。
雅紀が大切な人であることは
変わりないから。
【、、、しょうちゃん】
【、、、雅紀。結婚できなくてもずっとそばにいるから】
【、、、、、】
【な？約束するから】
【、、、、、】
雅紀は、、、俯いて返事をしなかった。
それから、、、
俺はひとりで短冊を書きかた。
そして
花冠を作ることをやめた。
櫻井翔。５歳。七夕。
はじめて
天に祈った
夏の初め。