櫻葉❤
ご理解ある方のみおすすみください☆
はじめましての方へ→ こちらへ
本編はこちらへ→真昼の花０～９２
**************************************************:
Ｓｉｄｅ S
昔からなぜか花が好きだった。
もしかしたら
母親の影響かもしれない。
俺の母さんは花が好きで
家には花がいつだってそこら中にあった。
しょっちゅう花を買いに行く親に連れられて
俺はよく花屋に行っていた。
いろんな花屋に行った。
そんな中で、
子供心ながらに
お気に入りの花屋ってのが出来た。
その花屋の花たちは
なんか、、、
「なにか」が「違う」んだ。
それに、
その花屋の亭主も好きだった。
その人が花を束ねると
まるで魔法にかかったみたいに
花たちはまた「なにか」を変えた。
年少クラスに雅紀がやって来たその年の
雅紀の誕生日が近くなった秋。
母さんとそのお気に入りの花屋に行った。
そこで、
俺の母親は毎年必ず買う、
ソレを用意してもらっていた。
【これ、、何て言うか知ってる？】
その人が花を触るたび
まるで魔法がかかったみたいに
花はなにかを変える。
それを見るのが好きだった。
【知らない】
じっと、、、花が束ねられる瞬間を見つめる俺に
その人は話しかけてくる。
【これはね、クリスマスリースって言うんだよ】
【クリスマスリース、、、】
【そう】
我が家の玄関には、
クリスマス前になると毎年必ず
この「クリスマスリース」が飾られる。
見ればこの花屋の入り口にも
赤と緑の小ぶりのソレが飾られていた。
【なんなの、これ？】
【クリスマスリースはね、、、】
花の魔法使いは花のことはもちろん、
花にまつわるいろんなことを知っていた。
【大切な人を守るために飾るんだよ】
【大切な人を守るため？】
【そう。見て？これはヒイラギっていうんだ。
赤い実が可愛いでしょ？】
【うん】
【これは大昔、たくさんの人から愛された人がしてた
冠のことなんだ】
【カンムリってなに？】
【頭に乗せるヤツ。ほら、、、こういうの】
【へ～】
【それから緑の葉っぱにはね、
元気いっぱい生きるって意味がるんだよ】
【そうなんだ】
【だから、クリスマスリースの基本は赤と緑。
大切な人が元気いっぱいであるようにって】
魔法使いはまだ子供だった俺に、
わかりやすく話してくれた。
本当は、、、
ヒイラギの赤は
最後のときのいばらの冠をつけた
イエスキリストの血のことをさしているらしい。
そして、
元気いっぱい生きるってのは「永遠の命」ってこと。
リースは本来、「魔除け」って意味で飾られる。
【大切な人を守るため】
魔除けって言葉をあえてつかわずに、
子供の俺に話してくれたんだって
いまはわかる。
、、、大切な人を守る、、、
俺はその年の雅紀の誕生日に
緑と赤の折り紙でリースを作って
プレゼントした。
雅紀はとっても嬉しそうにそれを受け取ってくれて、
自分の誕生日が過ぎたあとも、
自分の部屋の入り口に
それを貼り付けていてくれた。
すみません、、、上げなおしです。
、、、間違って消しました、、、(*´Д｀)(*´Д｀)(*´Д｀)
焦るとろくなことがない、、、