櫻葉❤
、、、声がする。
“雅紀”
大好きな声。
とても、、、愛しい。
それは特別で
唯一。
オレの。
オレだけの、、、、、
“何があっても守るから”
、、、守る、、、？
“お前だけは、、、絶対に、、、”
、、、絶対に、、、なに？
“絶対に、、、、、”
絶対、、、
、、、
なに？
守るってなに？
オレは、、、
わかんない。
聞こえない。
だれ？
だれが守るの？
オレを、、、？
なんで？
どうして守るの？
守られなきゃいけないの？
聞こえない。
わかんない。
なんも、、、わかんない、、、、、
ーー・・・・・・・・
「、、、しょうちゃん」
目を開けると
目の前に
目を閉じるしょうちゃんがいた。
、、、、、しょうちゃんだ。
大好きなしょうちゃん。
たった一人のおにいちゃん。
、、、たった一人の、、、
オレの愛しい人。
サラサラの髪。
長いまつげ。
紅い唇と、、、
優しい輪郭。
双子なのに
どうしてこんなに似てないのかな。
オレとは似ても似つかなないくらいに
しょうちゃんはキレイ。
しょうちゃんの呼吸が
心地よいリズムで繰り返されてる。
なんだか胸がキュッとした。
、、、久しぶりだ。
本当に久しぶり。
いつも、、、
しょうちゃんでいっぱいになった最後は
白い世界に飛んでしまう。
そうして意識を手放したオレの髪を
しょうちゃんはいつだって
目が覚めるまで撫でていてくれる。
気持ち良さに目を開ければいつだって
優しい目をしたしょうちゃんがそこにいた。
「、、、変わんないね、、、」
しょうちゃんの眠った時の
まるでお姫様みたいな顔が好きだった。
しょうちゃんの寝顔は可愛すぎるって言ったら
ちょっぴり照れながら
『バカ言ってんじゃねぇ』って
言ってたときを思い出す。
オレがこっち。
しょうちゃんがあっち。
そうなってからは一度も。
、、、そうだ、、、
たったの一度も
しょうちゃんの寝顔を見ていないんだ。