本日、「渋谷区立図書館条例の一部を改正する条例」が可決されました。
「渋谷区立図書館条例の一部を改正する条例」とは
この条例は、元々昨年2021年の第4回定例会で議会に提出されたもので、
渋谷図書館を廃止するため、
「渋谷区立図書館条例」
の中の「渋谷図書館」の記述を削除するというものです。
「渋谷区立図書館条例」は
各図書館の住所、休館日、閲覧時間などが定められているものです。
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/reiki_int/reiki_honbun/g114RG00000505.html
地域の図書館の廃止に至る経緯が
これまで議会にも、利用者にも説明がされていない中、
いきなり「廃止」なんて。。。
と私もショックを受けました。
廃止の理由は施設の老朽化
図書館の建物老朽化により、
安全に利用できない状況になってしまったため、
渋谷図書館の運営は存続できないようです。
図書館についてを担当する文教委員会のメンバーが現地を視察した時には、
ボイラーの故障で空調が効かず、夏場や冬場は危険
あちこちで漏水があり、タイルも剥がれ落ちていて、このまま図書館の運営を続けることはできないということがよくわかったそうです。
私も写真を見せてもらいましたが、
確かにこれは危険だと思いました。
ここまでは納得できますが、
図書館をこれからどうするのか?
廃止してから代替の図書館はどうなるのか?
新しい図書館ができるとして、
完成までの間図書機能をどうやって維持するのか?
という部分が昨年の時点では全く示されませんでした。
これでは、ただただ「渋谷図書館がなくなる」ということだけが決まった状態で、
多くの疑問は残されたまま。
将来の見通しがなければ、審議はできません。
さらに言うなら、ここまで施設が老朽化するまで放置していたということ自体問題ですし、
とても理解が得られるものではありませんでした。
そうした経緯の中で、審議を継続するという結論になり、
その間に今後の対応の検討と周辺地域への説明を行ってもらい、
その上で、改めて今回の議会で審議を行いました。
方針は、広尾中学校に複合化
図書館以外にも老朽化している施設は他にも多くあり、
その建て替えは喫緊の課題です。
ただ建て替えるのではなく、
どう持続可能な施設を作るか
より地域コミュニティを豊かにするものを作るか
という課題もあります。
そんな背景の中で、
一度壊して、
同じ場所に建て替える
というのではなく、
学校がコミュニティの中心となるように
学校を地域交流が生まれる拠点となるように
という方針で、区から示された案は、
近々建て替える広尾中学校の中に複合化していく
というものです。
完成までの間は、
白根郷土博物館・文学館で、
サービススポットを開設し、
図書の貸出機能を補うとのことでした。
なぜ「休止」でなく「廃止」なのか
この話を聞くと、
新たな場所に渋谷図書館が移転するようなイメージなので「廃止」は馴染まないように感じます。
しかし、
渋谷図書館の今後のロードマップは
広尾中学校に複合されるということで
・図書館の所在住所が変わる
・新しい場所において名前を検討したい
という理由で「廃止」ということです。
(確かに、条例上で渋谷図書館の記述は閲覧時間や休館日や住所を示す文脈で登場しているので、
全く同じ条件での復活ができなければ、
いずれにしても将来的には渋谷図書館の記述はなくなってしまうということになります。)
渋谷図書館という名前に愛着があった方もいるのでは?
と私は思うのですが、
住所が変わってしまうのであれば、
利用者に分かりやすい形の方が良いのかもしれません。
(【後編】へつづく)
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