貴夫は香代子の髪をギュッと掴み、
ものすごい力で引っ張った。

香代子は必死に抵抗しようとするが、
貴夫は掴んだ髪の毛を放さない。

頭に鋭い痛みが走る。

「お前は俺の親を馬鹿にしとるんか!!」


体勢を崩した香代子を引きずって、
香代子の頭をタンスにぶつけた。

ガンッ

「きゃぁ!!」


香代子を激しい痛みと恐怖が襲う。

「ごめんなさい!

長野に連れて行くから許して!!」

咄嗟に謝った。


貴夫はそれを聞くと香代子から手を放し、

「二度と俺に偉そうにしゃべるな」

と言った。


香代子はしばらくその場に座り込み、
ぶるぶると震えていた。
とにかく怖かった。


床には、
香代子の髪の毛が束になって落ちていた。