郷愁の赤ヘル | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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いつもありがとうございます。神戸御影「心星ポラリス」の咲楽です。



 


赤ヘル1975

 

  無性にこの本が読みたくなって買いました。

「赤ヘル1975」 重松清 講談社

 

 1975年、わたしが小学校5年生の時のこと。


赤ヘル、とは赤いヘルメットをつけた広島カープのこと。
その頃、男子はみなこの赤にCのマークのついた
帽子をかぶっていました。

 


ある日の 授業中、やんちゃなK君や男子たちが騒ぎはじめ

先生にねだって、その時間はテレビをつけてもらい

みんなで野球中継を見たのを覚えています。

 

男子の興奮と歓声に包まれた教室。

 

それが、広島カープの初優勝の時でした。

 

そしてこの時初めて

広島に住んでいながら、広島にプロ野球の球団があったんだ!

と、わたしが知った時でした。

 

 

今だったらありえない、大らかな時代。

終戦から30年。

 

まだまだ貧しかった時代です。

 

 

11歳のわたしは、男子の熱狂についてけず

「男の子って、野球好きだったんだ~!」

と、くらいにしか思えませんでした。

 

 でもこの本を読み広島カープが

原爆投下後75年草木も生えないと、言われていた広島にプロ野球球団を!

という市民の願いで募金や寄付金によってできた市民球団だった、ということも

改めて知りました。

 

 このカープの初優勝から、少しだけどカープに興味を持ち

野球観戦に連れて行ってもらったりしました。

 

そして4年後の1979年

当時のリリーフ、江夏豊の9回裏の無死満塁。

絶対絶命からの無失点での胴上げの瞬間、悲願の日本一を

テレビで歓声を上げみていました。

 

そんなことを、思い出しました。

 

 

 

なので、この本のプロローグから涙が出ました。

 

11歳だった自分

まだまだ家族や、いろんなものに守られていた時代。

 

一緒に住んでいた祖父母も両親もみな元気で

そんなことは当たり前で、何も変わることはない

と、信じ込んでいた無邪気な時代。

 

 

そんな町での平和で退屈な暮らしを、うとみ

大阪へと出てきたけれど

それはいつでも帰ってこれる家があるから

迎えてくれる家族がいるから

と、いう安心感があったから。

 

 

けれど時は流れ、祖父母も母もこの世を去り

あのK君も30代の若さでこの世を去った、と聞きました。

 

そして、自分も今年50代を迎えようとし

あの頃の両親の年齢をとっくに超えているのに

気がつきます。

 

 

小学生のころ、あんなに長いと感じた時間も

今や、どんどん早く経つのを早く感じます。

 

30代は20代より早く

40代は30代より早く

 

時間が早送りされるように

ごーごーと音をたてて

目の前を通り過ぎていくのを心と身体で感じます。

 

この調子でいくと

50代も40代よりきっと、早いでしょう。

 

うかうかしている時間はありません。

 

それでも、心は時折

郷愁を覚えるのです。

 

 

毎日、泣いたり笑ったり

怒られたり、ケンカしたりした時間

愛に包まれた時間は必ずあったのだ、と。

 

自分に、たしかめるように。

なつかしむように。

 

変わらないものなど、何もない

と、わかっているのに。

 

 

主人公の少年たちは

その頃のわたしより2つ年上です。

 

その時代の食べ物や、地名、カープの選手たち

町のたたずみ、息づかい。

リアルタイムで、心がなつかしい時代に逆行し

自分もそこに、その場面にいる気がしました。

 

全編、広島弁で表記されているのも、すごい。

最後が気になり、切なくなります。

 

 

たぶん、カープファンか広島の人にしか

響かないかもしれませんが(失礼!)

それでも、郷愁に浸りたくなった時に

そっと本棚から取り出して、手にする一冊だと思うのです。

 

あの時は、きっとあった、と。

確認するように。

 

 そしてまた、前に進もう、と勇気を与えてくれるのです。

 

 

 

心星ポラリス

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