今の息子と同じくらいの年ごろ
いつも仲のいい友達たちと
夏休みはプールに通った。
たくさん泳いで
気持ちよく疲れて
お腹もすいて
「おむすびが食べたいね~」
と、言い合った。
泳いだ後は、身体じゅう
プールの中にあった塩素の匂いがした。
いつも
いつも
全力で遊んで
夜は倒れこむように
バッタリ、と眠った。
時間は
無限にいくらでもあるように感じて
キラキラと、輝いていた。
あの頃
仲良しだった友人たちの
一人はもうご縁がなくなり
会うこともなく
一人は、今病気を患っている。
毎年、1度か2度
必ず顔を合わせ
子どもの頃に戻ったように
たくさん話しをする。
来週、また4人で会う。
生まれ育った町の
その市民プールは、今はもうない
と、聞いた。
いつまでも
子どものままではいられないけど
何も変わらないものなど
ないけれど
その子たちに会った時は
あの頃のわたしのままで。
もう人生の半分は
過ごしてしまった。
だいたい
うれしいことも
悲しいことも
一通り
体験したのかな。
それでも
初めてのことに出会うと
ワクワクする。
ドキドキする。
大切に生きたいな。
「命」
と、いう時間を。
地球、という
プールの中で。