この観音さまが
一枚、はらりと出てきた時
「母だ」
と、思いました。
なぜなら
明日は母の命日だから。
そして阪神大震災のあった日だから。
わたしの母は震災で亡くなったわけではないのですが
神戸に住むわたしにとって
とても記憶しやすい日に逝きました。
この観音さまとよく似た観音さまの掛け軸が
実家の仏壇の横にある床の間に飾られています。
掛け軸をかけてくれた叔父は
「お姉さんのようだ」
と、言ってくれました。
そのまなざしが
面影が母を彷彿させます。
感情の起伏が激しく
言葉で傷つけられたことも多々あり
何度も衝突しました。
それでも
離れて見守っていてくれた
とても愛情深い母でした。
どれくらいの方が
突然
何の前ぶれもなく
愛する人との絆を断ち切られことでしょう。
残された人は呆然とするしかありません。
それでも
生きていくのです。
生きていくわたし達には
役割があります。
親から手渡された
命のバトンを
しっかりと受け取るのです。
そして
それを今度は
子どもに
あるいは
自分の生きた証しに
輝かせていくのです。
こうやって
いくつもの命のバトンは
」
時を超えて
脈々と
受け継がれていくのです。
いただいた
命のバトンを
精いっぱい
輝かせ
生きていきましょう。