子どもの頃

大きくなったら

動物園の飼育員になりたかった

 

大人になって

獣医師になった

 

そして

公務員になり

動物管理センターに配属された

 

センターには

飼い主のいない犬や猫達が

次々と収容される

 

事故に遭ったり

遺棄された動物たちも沢山センターに来る

 

瀕死の犬の手当てをする

命を救う為に

足を切断した事もあった

 

飛び出した内臓を処置することもあった

 

手術の為にかけた麻酔

意識を取り戻すのか

心配になって何度も様子を見に行く

 

3日後

自分が手術した犬を

殺処分機に入れて

ボタンを押す

 

 

 

100頭、200頭、500頭、もっともっと、、
 

ボタンを押すと苦しんで暴れる音がする。
 

バタバタ、、バタバタ、、命の音、、

 

亡骸の顔を見る。
 

規則違反はわかっていても隠れて注射で安楽死させた事もあった

 

そっちの方が苦しまないかも知れない、、

でも僕は死んだ事がないから本当はわからないけど、、、

 

そんな事を続けて来た。

 

 

 
 
 

何か理由が欲しかった。

「上司の命令だから」

最初はそれを理由にした。

 

 

でも自分の心を納得させる事なんて出来なかった。
 

でも、理由が欲しい。

 

 

「この子たちが社会に出たら

社会の環境が悪くなる、社会の為、、」


次はそう考える事にした。

でも、自分の心を納得させる理由など見つからない。

同僚の中には心を病んだ人たちも沢山いた。

 

 

 
 
 
 

 

センターに犬や猫を持ち込む飼い主。

「明日引っ越しなんです」

引き取りしなければこの飼い主はこの子を棄てるだろう。

「引き取ります、ただし貴方は二度と動物を飼わないでください」

 
 
 

 

言葉の中に怒りの感情が乗っかる。

 
 
 

 

 

同じ人間が再び持ち込む事もある。

今度は
「子供がアレルギーなんです」
 
 
 

僕は子供の頃動物園の飼育員さんになりたかった。

だから獣医師になった。

 

 

 


あるセンターの獣医師の話。

https://www.facebook.com/hugthebrokenhearts:転載元 HUG

 

 

 

 

 

菊池保健所

犬舎が満杯です

 

 

酷く汚れた

ボロボロのシーズー

 

 

腫瘍をぶら下げた

ダックス

 

 

 

この子達を知っている方は

いませんか?