たけさんの離婚の経緯をひととり聞いて感じたのは…
何故か虚しさにも似た感覚でした。
詳しい事は人様ののことなので書けませんが、たけさんが最終的に離婚を決めたのは
4歳になったばかりのお嬢さんを自分の気持ちを優先するあまりに夕方アパートにひとり置き去りにした事だそうです。6時のお友達の待ち合わせに間に合わないからと仕事から帰って来るたけさんを待たずに…アパートに帰ると外まで聞こえる声で大泣きをしていた娘…もともとお子さんに愛情があるのか?ないのか?疑問に思っていたらしく、この事件ではっきりわかった。離婚話の最中とはいえ4歳の子を夕方ひとり薄暗いアパートに置けるか?普通なら一緒に連れて行くとか帰りを待つだろう。でもあいつは置いて行った。あいつは自分の子供よりも自分の友達との約束を優先させた。だから子供は自分が引き取って離婚したと…
そして聞かれました
『由実香は子供をひとりで置いて行けるか』
即答です
『無理です。お昼寝の最中に買い物に近所に行くのもばぁちゃんに頼んで、それでも急ぐのに…夕方なんて置けません』
『それが母親として当たり前なんだよ。あいつにはそういう愛情がなかったんだ。』
『でもそれだけじゃなんとも言えなくない?引き取りたいとか言われなかったの?』
子供が小さい場合、普通に考えれば母親が親権を取ります。
『うん、最終段階に入ってやっぱり引き取りたいって言われて…俺も考えたけど引き取った後に親に預けて育ててもらうつもりだって聞いて絶対に渡さないって決めた』
『そうか…女でひとりは大変だもんね。それくらいしかたなくない?』
『まぁ由実香はあいつを知らないからそう思うかもしれないけど…俺はあいつはただまわりに対する体裁で引き取りたいって言ってるのかわかってたんだ。だから渡さなかった。今でもそれでよかったって思ってる』
『今は実家だっけ?』
『うん。子供引き取って初めはふたりでって思ったんだけど、やっぱり無理があってさ。実家の両親も戻ってこいって言ってくれて、みんな協力してくれた。だから娘も曲がらずに素直に育ってくれたよ』
『こんなこと聞くと失礼だけど…お嬢さんはお母さんの事は言わないの?』
『本当に失礼な質問だな』
笑って私を見ます。
『言わないなぁ~小さかったとはいえ記憶の中にあるはずなんだけど…それくらい手をかけてもらえてなかったんだろうな?産まれてすぐに保育園だったし、休日も俺とふたりで出かける事が多かったし…』
『うちと逆じゃんか?』
思わずそう言ってしまいました。
『言われてみればそうだな…だから由実香の離婚したいって気持ちもわかるのかもな?でもそれと男と作るのとは違うぞ』
『確かに…』
そこを突かれると何も言えなくなってしまう自分がいました。
わかってはいるのです。自分の中で決していい事でないとわかっているのです。ここまではっきり言われると…身の置きどころがありませんでした。
『まぁ俺に言われなくてわかってると思うけど、ちびちゃんだけは傷つけるなよ』
そんな風に言われました。

駅前について車を停めて買い物へ向かいました。