この話題を書くのに、随分時間がかかってしまいました。
今回は、単に犯人を糾弾するのではなく、動物愛護法に関する運動(最後に書いています)という、「これから」を少しでも「前向きに」考える ことができたので記事にしてみました。


先日来、ようやくテレビでもフェレットの虐待男について報道され、逮捕と言うニュースが流れました。


事の発端は、巨大掲示板「2ちゃんねる」の中の、イタチ好きスレッドに投稿された「しつけ」と称する虐待の動画でした。

これを見たイタチ好きスレッドの人たちが、色々な方法で神奈川の発信だと突き止め、神奈川県警や各報道へ、精一杯の署名や嘆願書を集め、また、2ちゃんねる以外のフェレット関係の掲示板やコミュニティにも活動を広げ、色々な方が友人知人・獣医さんやペットショップにも協力をあおぎ、捜査へこぎつけ、逮捕されたという流れです。
私もとあるフェレットコミュニティで約1ヶ月程前にこの事実を知り、おのれの微力を嘆きつつ、心を痛めていました。
(なつこのかかりつけの獣医さんにも、協力を求めるチラシを置いていました)


当初、ニートや社会的弱者、または特殊性質の人によるものとも考えられていたこの事件が、ごく普通の人(しかもエリート会社員)の犯行だと分かった時は、2ちゃんねるやフェレット愛好家の間でも、かなり衝撃として捉えられました。


本人のもともとの性格は知る由もないのですが、犯人の(現在の)供述では、「ストレスのはけ口として」罪も無いフェレットやハムスター、ウサギやテグーなどの小動物を次々と手にかけたのです。

(数十件の虐殺を繰り返していたようです…)
犯行は本当に残忍で、心ある人はその映像を正視したり、冷静で居る事はできないでしょう。


ストレスは誰にでもあります。
ですが、誰もがこんな事をするわけではありません。 許される事ではないのです。
ですが、誰にでもある「ストレス」が一因である以上、これからも起こり得る出来事なのです。


また、過去の凶悪犯罪者(殺人事件を起こした人)の中には、「最初は小動物や猫などを虐殺していた」というケースが少なくないのです。
動物を「苛める」だけではあきたらず、「殺す」→(人によってはコッソリ「公開したくなる」)→「物足りなくなって、動物以外を(人間・特に弱いコドモなどを)殺したくなる」というエスカレートの図式でしょうか。
命に対する「重さ」が段々うすれ、「命を殺す」という感覚が麻痺していったのかもしれません。


そういう要因まで含められた恐ろしさが「動物虐待(殺戮)」には秘められている。
これが、この事件の本当の恐ろしさ ではないかと思うのです…


しかし、私にできることといえば、せいぜい嘆願をするくらい、こういう事案が起こるたびに、ただ心を痛めているくらいしかできないのです。

ですが、「もう一歩踏み込んで、未来へつなげていく」ことも何か出来ないか…と思っていたら、お友達のブログで、

動物愛護法改正を求める運動」があることを知りました。


****************以下、概略と運動をしている所のURLです。


日本の動物(人間以外の生き物)に関する法整備は、非常に遅れています。
つまり、「命に対する公の考え方」が非常に遅れているのです。


それでも、昨年6月に、いわゆる「動物愛護法」が形ばかりとは言え、ようやく施行されました。

今回の虐待に対する逮捕事案は「動物愛護法違反」です。
本人の所有物は他者が介入できなかったそれまでの流れを変え、、「動物」に関しては、虐待は罰せられる…というのが「動物愛護法」なのです。


しかし本人所有のペットをいかに殺そうとも、「器物損壊」ほどの罪にすら問われません。
(器物損壊は、他人の所有物を損壊した場合にのみ適用される)
結局は、現行法では、動物は、いくら命があっても「モノ」扱いです。


しかも、その刑罰は、「万引き」よりも軽いのです。
今回のケースも、初犯(実際は過去にも数十例あるそうですが)ということもあり、せいぜい罰金刑で社会に戻ってきてしまうでしょう。

そんな人たちが、やすやすと社会に戻り、自分達の隣人になるのです。
(人間の「殺人罪」でさえ、「極刑」は殆どなく、ヘタをすれば(模範囚であった場合)判決よりずっと早い時期に刑期が減免されて社会に戻ってしまう世の中です)


更に、この法律が適用されるための確固たる基準がなく、非常に曖昧です。
行政は「軽犯罪」ということもあり、なかなか動いてくれません。
今回は、大勢の署名や嘆願、報道があったお陰で、ようやく重い腰をあげたと言えます。


それでも、動物愛護法があるというのは、貴重なことなのです。
犯人が過去に2ちゃんねる掲示板で豪語していたように「(摘発・逮捕を)やれるもんならやってみろ」という態度が横行している現在でも、みんなの力を集めれば、今回のように「逮捕、氏名等の公表」という社会的制裁も与える事が可能なのです。
しかし、非常に手ぬるく、まだまだ改正される部分が多いと言わざるを得ません。


これから先も、残念ながら動物虐待の事案は起こり得るでしょう。
そうした時に、より迅速に行政が対応し、罪の無い動物が少しでも救われ、多くの人々の心が痛み・悲しむ事が少なくなることができるように、「動物愛護法」は、より良く変わっていくべきなのではないかと思います。


虐待者が、ちゃんと逮捕され、命の尊厳についてみんなが考え、命を慈しむ社会になるように…


★動物愛護法をよりよくしたい! ということで、 動物虐待への対策強化を求める請願署名がはじまっています。

動物虐待への対策強化を求める請願 ~動物愛護法改正を求める署名にご協力下さい~ 


http://hogohou.net/


↑こちらをご覧いただき、色々考えるだけでも価値があると思います。
もしできる方は、署名なども協力することも、「自分達にできる第一歩」のひとつだと思います。


私は大それたことは出来ないですが、殺されてしまった多くの動物達の命を、少しでも無駄にしないために、まず自分でできることを考え・行動していきたいな…と思っています。

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