数日前に、塩月弥栄子さんの本を購入しました。

この方は茶道裏千家家元のご息女として生まれ育ち、ご自身も茶道家でいらっしゃいます。

美しく歳を重ねられた方だなぁ…とテレビなどで拝見する度に思っていたので、今回文庫を発見して買ったわけです。


タイトルはずばり、『上品な話し方~人をひきつけ自分を活かす~』(光文社)。

美しく生きていらっしゃる方ならではの視点から、現代の日本語の乱れ方や行動をチクリと指摘しつつも、現代に見合った美しい言葉、態度などを提案されている本です。


たとえ丁寧な言葉を使って上品ぶっていても、それが相手にたいして不快感を与える物だとそれは下品である。

また、接客業の方は、相手の方を気持ちよくさせるために、自分は一歩ひいた振る舞いやいでたちも必要である、という、うっかり忘れそうな事も。


「すみません」ではなく「恐れ入ります」と言うなど、ちょっとした言葉の使い方でぐっと印象も変わってくるし、教養を感じさせますね。


中で、「あっ」と思ったのは、

以前、阿川佐和子さんの本でも書いていらっしゃった事で、『最近はやたらと省略語を多用する』ということ。

「端折り(はしょり)ことばは、上品ではない」


つまり、ロスアンゼルス(L.A.)を「ロス」というのは日本人だけで、「ロス=LOSS」を連想させるので、「ロスアンゼルス」または「L.A.」とすべきではないかと。

ニコタマ(二子玉川)、モトカレ(元の彼氏)あたりは私もいかがなものかと感じていたのですが、

ファミレス(ファミリーレストラン)というのは、私もいつの間にか結構使っているので、そういうものかあ…と感じました。


そういえば、コンビニやファックスも、元々は「コンビニエンスストア」「ファクシミリ」と呼んでいたような気がするのに、いつの間にやら普通に省略して使っていますね。


少し方向性が違うとは思うのですが、似た様な違和感を感じる事が私にもあります。


それは、美容院やおすし屋さんなどで、ある程度常連(通?)になっている方が使う、「業界語」。

専門家でもないのに、そこでの専門用語をやたら使うお客さんを見かけると、「それってちょっと…」と思ってしまいます。


意味をきちんと理解して使っている場合は問題ないのかもしれませんが、勘違いして使っていると、自分が要求したいものがうまく伝わらず、不満足なできばえになってしまうこともありえます。


また、おすし屋さんの用語は、元々はお店の人たち同士で使う、つまりサービスを提供する側の言葉なので、お客が使うべきでないと教わった事があります。

より素早く、お客様の話を邪魔しないように非日常な単語を使う。

それを「場慣れしている」という事をアピールするために、「お店側」の言葉を使うのは、いささか上品とは言いがたいという訳です。


現に、お店によっては、そういう「業界語」を使うのを内心快く思わないところもあるようです。

逆にそういう用語を「馴染み」と感じる方もいらっしゃらないとは言いませんけれど…私はそういうことを歓迎するお店は、あまり感心しないし、通い続けたいとは思いません。


より上質な「言葉づかい」とは、相手が気分よく会話を続ける事ができ、意志の疎通ができることだと思った次第です。


塩月さんや阿川さんのように、自然に「上品な話し方」ができるようになるには努力がまだまだ必要ですが、なるべく心がけて身につけたいな、と思っています。




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