こんにちは
子供の教育、受験、不登校
介護、看護、看取り・・・
家族の将来に
不安を持つ母親のための
ファミリーライフあんしんサポーター
🌸桜ようこです🌸
現在
訪問看護の仕事をしています。
ターミナルケアにかかわり
看取りの時期を迎えた方が
おられたので
「在宅看取り」について
書こうと思います。
緑豊かな田舎町
後輩の運転で朝一番に
がん末期の
重症患者さんのお宅へ向かいます。
上司からは
今日か、明日かも・・・
と言われていたので
緊張。
私はその方を担当するのは
初めてだったので
担当と分かった前日から
「どうか、安心・安全・安楽を
提供できますよう。
苦痛を最小限にできますよう」
心の中で祈ります。
何度か訪問している同行の
ナースの話によると
「痰が多く、しんどそうで
痰におぼれているような感じ。
吸引したら酸素飽和度が下がるので
うまく吸引する方法教えて下さい。」と。
到着すると、その男性は
酸素5リットルマスクで
穏やかな表情でした。
早速２人で業務分担。
私はバイタルチェック。
熱無し、頻脈
酸素飽和度９７％
呼吸平穏
肺雑音、咽頭雑音無し・・・
状態落ち着いているため
洗髪をして差し上げましょうと提案。
ベット上で寝たきりの方
どうやって？？？
と思うかもわかりませんが
家にある物工夫して
簡単に出来るのです。
４５リットルのビニール袋を敷き
襟元にタオル
頭の下にテープ式オムツと
尿取りパットをしいて
肩を濡らさないようにする。
100均で購入した
マヨネーズなどをかけれるような
6か所から水を出せるボトルに
お湯を入れ、シャンプー準備。
男性に声をかけ
頭にお湯をかけていきます。
1週間お風呂に入れていないので
気持ち良さそうな表情。
同行ナースに頭を
持ち上げてもらいながら
シャンプー
よく「この辺がかゆい。」
と言われる部分を
念入りに、そして短時間で
終わらせます。
テープ式おむつは
右はしで水分いっぱいになったら
左はしに変更。
お湯かける量を
最小限にするため
温かめのお湯で絞ったタオルで
泡を拭き取ってから
お湯をかけるようにします。
これポイントです！
※被災地でも使える技ですので
覚えておいて下さい!
シャンプー中
その方は何も言われません。
そう
もう言葉を話せる状態では
ないのです。
がん末期の方は
しんどすぎるので
苦痛の緩和に
ステロイドの注射や
麻薬のテープ
麻薬の舌下錠などを使用しています。
副作用で眠気が強く
呼吸抑制が起こる事もあるため
要注意です。
無事シャンプー終了。
ドライヤーで頭を乾かします。
ところが突然
ドライヤー中に
電気がストップ！！！
慌ててブレーカーを見に行きますが
異常なし！？
酸素５リットルの機械も
バッテリー式ではないので
酸素供給停止してしまい
「このまま呼吸状態悪化して
もしもの事があったらどうしよう💦」
私は内心焦りまくり
ナース2人慌てました！
幸い、すぐコンセントをさし直し
酸素供給再開でき
男性の方も呼吸状態かわらずで
ホッとしました。
原因は延長コードの
安全装置が作動したようです。
1つのコードに
５つ電源をとっていたので
電流オーバーになったのでしょう。
みなさまもお気をつけ下さい。
ケアが終わって
奥様に帰りますと伝えると。
「ありがとうございます。
私何も出来なくて・・・
急に悪くなることあるんですか？
何をしたらよいか
わからなくて・・・」
と不安の訴えあり。
こちらも
「そうですね
急に悪くなることもありますね。
呼吸がとても苦しそうだったり
痰を引いた方が
良さそうだったりしたら
いつでも連絡くださいね。」
「奥さん、何も出来てないことは
ないですよ。ご自宅でこうやって
よく看られてます。
そばにいて声をかけたり
手やあしをマッサージしたり
してあげて下さい。
ご主人にしたら
この環境が一番良いのですよ。」
など声をかけ
そのお宅をあとにしました。
事務所にもどり
今日あった事を上司に報告。
「今日くらいの感じですか？」
と聞かれましたが
「脈拍はしっかりしてました。」と
看取りはもう少し
時間がありそうな様子を
報告しました。
その2日後の朝
その方がご逝去された連絡。
エンゼルケアは上司と
その方の担当ナースが
させて頂きました。
娘様からは
「本当にお世話になりました。
こちらの訪問看護の人に
お願いして良かった。
父も喜んでいます。」と
とても満足しておられた様子を聞き
良かったと思いました。
「一期一会」
ターミナルケアをうけている方に
また明日は来ないかもしれない。
この人の担当をするのは
これが最初で最後かもしれない。
私はいつも「一期一会」
の思いで訪問に回っています。
あなたは
どのような最期を迎えたいですか。
