年長児向けの科学絵本2月号は「わがし」です。既に21日の金曜日にご家庭に配布されていますのでお読みになった保護者の方もいらっしゃると思います。
和菓子というと, 私が小さかった頃のいくつかのことを思い出します。
まずは、お客様に母が出した羊羹の滑らかで輝いた美しい表面です。(ちなみに羊羹などに添えるようじみたいな小さなナイフを黒文字というそうです。)
見るからに興味をそそられました。
ですが、その後に実際に食べる機会があり、食べた時はおいしいとは思いませんでした。
和菓子はお茶と一緒に楽しむものですが、私はお茶が苦手だったので、あんこの甘さもあまり好きではなく、キャラメルやチョコなど駄菓子屋で買えるお菓子を好んでいました。
ただ寒天の透き通る美しさや、プルプルとした触感は大好きでした。
その他に和菓子というと最中やお饅頭、団子やお餅などを柔らかいものをイメージします。
表紙では「ねりきり」を並べて、四季を表わしていました。
「ねりきり」は菓子というより「飾り細工」と言えるくらい、精度が高く淡い色をしているので品もあり、食べたいというよりも、ながめていたい気がします。
ねりきりと淡いさくら色と組み合わせて、春らしくとてもきれいな表紙です。
中を開くと、子どもたちのみならず大人にもあっと驚く情報が伝えられています。
ねりきりも含めて和菓子の材料を知ることができ、いかに多くの過程と手間で和菓子が完成されているのか改めて実感しました。
初めて聞く名の和菓子もあって、調べてみようと思います。
さくら幼稚園では、三月のひな祭りに「さくら餅」、五月の端午の節句に「柏餅」を園児家庭にお配りしています。
また十一月の七五三の頃には「千歳飴」もお配りしています。
なお、千歳飴はかなり前から「不二家のミルキー千歳飴」となっているのは、チョコレートやビスケットなどの洋菓子に慣れた子どもたちの好みの影響のようです。
以前に比べて、和菓子屋さんの作るあんこやきなこの甘さが控えめしてあり、食べやすくなっていると思います。
私は、昼食を食べ忘れた時に近くの和菓子屋さんで和菓子を買って楽しむことがあります。
また、イギリスの交流園の先生からのプレゼントのお返しに、抹茶チョコやあずき入りのビスケットを贈って異文化を感じ取ってもらっています。
「わがし」の絵本を見て、今度は小包で送れそうな美しい和菓子を贈ってあげたい気持ちになりました。
同時に、日本食の再評価が広く行われていますので、ペットボトルでのお茶の普及もありますので、和菓子を楽しむ余裕を作りたいとも感じました。
洋菓子やデザートを作る職人はパティシエと呼ばれて、子どもたちもパティシエという言葉を使うようになっていますので、和菓子の伝承や普及に和菓子職人にも言いやすい名前を付けてあげてはいかがでしょうか。