すいっと ぽてっと
先週の金曜日に今月号が年中児の御家庭に配布されておりますので、ほとんどのご家庭で読まれたことと思います。
表紙のタイトルと動物がさつまいもを抱えている絵から、さつまいものお菓子を想像させます。
秋は、さつまいものおいしい季節で、十五夜は芋(いも)名月とも言われています。
お菓子作りが好きな方は、スウィートポテトを御家庭で作ったことがあるかもしれません。
この絵本から、その甘い香りとおいしさを思い出すことでしょう。
絵に描かれた動物はヤマネコで、話は主人公の女の子「キーちゃん」が、いもほりをしていると自分のなわばりを荒らされたと勘違いしたヤマネコが、いもを返せと言いがかりをつけるところから始まります。
キーちゃんが、おいもから作るスウィートポテトで分け合おうと伝えても、ヤマネコはキーちゃんの言って
いるものが何だか知らないので、「すいっと ぽってと」 と聞き間違えて覚えてしまいます。
キーちゃんが家で、蒸したサツマイモをつぶしてバターを加えて、さらに卵やさとうや生クリームを加えてねって生地を作ると、ヤマネコはそのいい香りの誘惑に負けて今にも食べてしまいそうです。
もっとおいしくなるからとなだめられ、ヤマネコは納得し、キーちゃんの料理は続きます。
ヤマネコに生地を手ですくって 丸めるようにキーちゃんが頼みました。
一度覚えてしまった「すいっと ぽってと」は ヤマネコの頭の中にこびりついています。
すいっと すくって ぽてっと まるめて、すいっと すくって ぽいっと まるめて ぐっと 我慢の すいっと ぽてっと。ヤマネコは料理を手伝います。
どうやら この すいっと ぽてっと が、ヤマネコがスウィートポテトの大きさと形をそろえるコツみたいです。
お菓子作りの最終工程でヤマネコの丸めた おいもを オーブンで焼き上げました。
ヤマネコは、焼き上がりまで我慢して待ち、甘い香りに惹かれて、あつあつのスウィートポテトを口に入れてしまいました。
べろをやけどをしたヤマネコは、いものままの方がよかったと後悔していました。
さめたものを、キーちゃんに勧められても興味はありません。
やっと、おそるおそる食べてみるとそのおいしさに驚いてしまいました。
いっぱい食べて、お土産ももらいヤマネコは大喜びで、「すいっと すくって ぽてっと まるめて すいっと すくって ぽてっと 丸めて ぱくっと 食べたい すいっと ぽてっと」と歌いながら、また来ると言って山へ
帰りました。
ぜひ、この絵本のレシピみたいにご家庭で「すいっと ぽてっと」をお子様と一緒に作って味わってみてはいかがでしょうか。
裏表紙に描かれたヤマネコの気持ちもわかると思います。