「もっと自由に使えるお金があったら、コウタの進学費用も心配ないし、たまには家族で旅行にも行けるのに……」
あの時、私はそう思っていた。パート帰りに立ち寄った、駅前のカフェ。ショーケースに並んだ季節限定の「桜と苺のモンブラン」を前に、漠然とした将来への思いを巡らせていた。フォークを手に取り、モンブランを一口。桜の香りがふわりと広がり、苺の甘酸っぱさが口の中に広がる。ささやかな贅沢を味わいながら、ぼんやりと窓の外を眺めていた。
あの頃の私は、毎日が同じことの繰り返しだった。朝起きて、家族の朝食を作り、コウタを送り出し、タロウを見送る。それから、パート先のスーパーへ。レジ打ちの仕事は嫌いじゃないけれど、どこか物足りなさを感じていた。コウタも大きくなり、自分の時間も少しずつ増えてきた。でも、その時間をどう使えばいいのか、わからなかった。
最初の不安は、本当に大きかった。「私にできるのかな…」何度もそう思った。経理の仕事は好きだったけど、ブランクは10年以上。最新の会計ソフトなんて、触ったこともない。それでも、ユキちゃんが背中を押してくれた。「大丈夫よ!私も最初はそうだったけど、やってみたら意外とできるものよ」って。彼女の言葉が、私を奮い立たせてくれた。
転機となったのは、初めての報酬を手にした時。金額は、わずか5,000円だったけど、自分の力で稼いだお金は、パートの給料とは違う、特別な意味を持っていた。「私にも、できるんだ」そう思えた瞬間だった。タロウもコウタも、素直に喜んでくれた。それが、何よりも嬉しかった。
それから、私は変わった。時間管理を徹底し、スキルアップのための勉強も始めた。オンラインコミュニティで、たくさんの仲間とも出会えた。みんな、それぞれの目標に向かって、キラキラと輝いていた。私も、もっと頑張ろう。そう思えた。
以前は、値段を気にして諦めていた食材や、コウタの欲しがっていた参考書も、気軽に買えるようになった。でも、それ以上に嬉しかったのは、家族との関係が、より深まったこと。タロウは、私の挑戦を応援し、支えてくれるようになった。コウタは、私のことを「すごい」と言ってくれるようになった。
「もっと自由に使えるお金があったら、コウタの進学費用も心配ないし、たまには家族で旅行にも行けるのに……」
あの日のカフェでの思いは、今、現実のものとなっている。でも、あの時と今とでは、その言葉の持つ意味が、少し違う。あの頃は、漠然とした将来への不安から、逃れるための手段として、お金を求めていた。でも、今は違う。自分の可能性を広げ、家族との未来を、より豊かなものにするために、私はこれからも挑戦し続ける。あの日のモンブランの味は、きっと、私を新しいステージへと導く、希望の味だったんだと思う。
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