少し前のことですが、ゴールデンウイーク明けに、小堤西池(こづつみにしいけ)のカキツバタを見に行きました。

愛知県刈谷市井ケ谷町にある小堤西池は、京都府大田の沢、鳥取県岩美町の唐川と並ぶ三大カキツバタの自生地の一つで、昭和13年8月には「小堤西池のカキツバタ」として国の天然記念物に指定されました。

公共交通機関だと、名鉄知立駅から日進駅間を運行する名鉄バスに乗り、「上ノ郷」バス停で下車後、池まで徒歩約10分です。

自家用車では、カキツバタの開花時期(4月下旬から5月にかけて)は自家用車の乗り入れを規制しているため、洲原公園の第2駐車場に駐車するように誘導されます。
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駐車場から道路を渡り、この案内看板から約1km歩きます。
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カキツバタはかつて西三河地方に広く自生していたと考えられていますが、現在では小堤西池が唯一の自生地となっています。
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ここでは、自然のままに広い湿地帯に咲く、楚々と涼しげな花姿のカキツバタの花を見ることができます。
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小堤西池のカキツバタはできるだけ自然のままにしてありますので、栽培したカキツバタと比べて株ごとに、花の色や大きさ、咲く時期にばらつきが生じます。また、肥料を与えないので、栽培したものに比べると背丈が低くいことが特徴となっています。
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小堤西池は、もともと水田潅漑用の池であったため、カキツバタの他にヨシやマコモなどが繁茂しており、中でもアンペライ(ネビキグサ)は放置しておくとカキツバタを覆い隠すほどになってしまいます。
現在の小堤西池は、環境保護の観点から立ち入りを制限している小堤西池の東側丘陵地より湧く水のみで出来ていて、水田潅漑用の水とは分けられているそうです。

昭和51年には有志による「小堤西池のカキツバタを守る会」が発足し、現在もカキツバタを守るための活動が行われています。
水源地である東側丘陵地における竹の伐採や真夏の炎天下にヨシなどの必要最小限の除草作業の実施し、できるだけ自然のまま、カキツバタの地下茎よりも種による繁殖を促すようにしています。
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例年だと花の見頃は、5月の中旬ですが、今年は少し早いです。
(2018/5/9撮影)

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