わたしの今年の秋は、大方の皆さんの予想
(「食の秋」という(笑))を裏切って、
「読書の秋」がメインの秋になっています。
もともとプライベートでは、音楽や映像よりも
本を読むことが大好きなのです。

わたしが読むのは、読みやすい一般小説ばかり
ですが、ペースが早くて感想が追いつかないので
ここ数ヶ月の間で、特に良かった本をご紹介します。

・・・と言っても、映画化やドラマ化された話題作
なのでもう既読の方も多いかもしれません f(^^;
最近、一番じ~んと感動したのは、小川洋子さんの
『博士の愛した数式』。
最近、一番おもしろい!と思ったのは、海堂尊さんの
『チーム・バチスタの栄光』。

『博士の愛した数式』は、物語で描かれ数式がまるで
1扁の美しい詩のよう。物語全体が控えめで静かな
輝きを放っているようです。それこそひっそりと
でも人生に影響を与える・・・そんな名作です。
随所に出てくる「僕の記憶は80分しかもたない」
というフレーズが胸を締め付けます。久しぶりに
外で本を読んでいて泣いてしまいました(*;。;*)

『チーム・バチスタの栄光』は、すごい!おもしろい!
テンポもよくて読み始めたら途中で止まれません。
作者の海堂さんは、実際のお医者様のようで
病院の描写がとてもリアルです。バチスタ手術の
厳粛な聖なる儀式のような執刀シーン(桐生先生
の格好良さに思わず惚れ惚れしちゃいます!)や
「再鼓動せず」のシーンは読んでいて鳥肌がたちました!
ちなみに、原作の白鳥は動物に例えると●●●●という
(黒くてかさこそと現れるアレです;;)人物像
なんですが、映画では阿部寛さん。ドラマでは中村
トオルさんが白鳥役ということで、まったく別キャラ
のような設定なのかな?σ(^。^;;
原作では、華麗なチームバチスタもさることながら
一癖も二癖もある白鳥と、強制的にコンビを組まされる
田口講師のデコボコチームが見物です☆

そして、今一番好きな作家さんかもしれません♪
米澤穂信さんのシリーズ。
「小市民」シリーズも好きですが「古典部」シリーズ
の『クドリャフカの順番』が一番好きです。
省エネ主義でクールな主人公・折木くんと
知的好奇心全開で折木くんを事件解決の探偵役へと
焚き付けるお嬢様(といっても高飛車じゃなくて
天然系)えるちゃんと、データベースの里志くんと、
気が強いけど意外と人の良い摩耶花ちゃん。
この4人のキャラクターの個性と、米澤さんの
飄々としていてどこか達観したような文章がツボ
なのです(●〃▽〃●)

小手鞠るいさんのシリーズ。
ほとんどの設定が「絵本作家」「京都」「海」と、
個人的に好きなモチーフばかりというところも
お気に入りの理由なんですが、恋する女性の
心理描写が繊細に描かれているところが素敵です。
おすすめは『空と海の出会う場所』。
ちなみに「ロックスサンド」をいただいたカフェで
読んでいたのは小手鞠さんの『ふれていたい』です。

恩田陸さんのシリーズ。
「少女小説」でおすすめの『蛇行する川のほとり』より
さらに時代を遡った頃のお話『蒲公英草紙』。
この物語の雰囲気を表すのにぴったりのあとがきの
文章をお借りします。
「品のよい文章、どこまでも優しい世界。
それは、とりすました上品さじゃなくて・・・
素直に育った子供が、まだ”娘”ではない、
”子供”の視点で、様々なものを見聞きし、
てらいもなくすらっと書いているから現れる品のよさ。
品というのは、知識でも教養でもなく、人間性なのだな
って判らせるような、品のよさ。(あとがきより)」

まさに、この通りの品のよさがにじみ出ている
優しい物語なのです。こういう品の良さにとても
憧れます(●〃▽〃●)

他、お仕事の参考資料として読んだ村上春樹さんの本。
改めて読んでもやっぱりすごくて『ノルウェーの森』
の再読や「羊男シリーズ」を読みました。

こちらもお仕事の参考資料として、沖縄が描かれている
本ということで、よしもとばななさんの『なんくるない』
を再読しました。表題作の「なんくるない」は読む
ヒーリングです。仕事を忘れて純粋に癒されました。

他、東野圭吾さん。石田衣良さん。森博嗣さん。
中島たい子さん。森見登美彦さん。吉田修一さん。。etc

皆さんはどんな「読書の秋」してますか?(^^*