ちょっと間が開きましたが、最近●●したシリーズ第三弾!


『空の境界』


皆様ご存知の通り、あの「Fate/stay night」元作者・奈須きのこさんの伝綺小説を原作とした映像作品です。


ちなみ原作は結構昔に友達から借りて読みました。信者の友達は布教の為に割りと簡単にその手の物を長期貸し出ししてくれるので、重宝しています。はい。


そんな訳で新規開拓したレンタルビデオ店から借りてきました。本命だった「魔法少女リリカルなのは」がまた無かったから、その慰みに借りてきたのは内緒です。何故、自分の周囲のレンタルビデオ店は悉く「なのは」を置いていないのでしょうか・・・。不思議でなりません。


そんな訳で借りて来た「空の境界」一巻から六巻!


・・・え? なんでそこまで借りてきて七巻まで借りてこないのかって?


レンタルが七泊八日になってない上に、新作料金だからだよ。


・・・せこっ!! て、思った奴挙手! ノ! 


・・・覚えていろ。いつかきっと何処かで多分効力の出るあると思われる、小学生でも信じなさそうな呪いを送ってやる。覚悟しろ!


と、与太話はここまで。本題に入ろうと思います!


第一巻『俯瞰風景』


ある意味「空の境界」という作品の世界観を一番に描いている話だと思います。まぁ・・・そうなるのは当然ですよね。「空の境界」という作品は時系列がばらばらながら一貫した人物達の、非日常と日常を描いた作品です。これは、構成が分りにくくなる反面、初っ端から作品のイメージを率直にぶつける事ができる利点を持っています。何処か不条理で不安定な景色。でも同時に酷く理性的で論理的な世界観・・・それを率直に描き、鑑賞する側からすれば先制攻撃のストレートを貰った気分ながら、その衝撃は後に広がる「空の境界」という世界を違和感無く受け止める事のできる、この世界特有の価値観を見る側に与えてくれます。自分もこのブログの中で、自作の小説を書いている物書きの端くれです。見事な構成だと思います。同時に、自分の凡才振り膝を折りそうです・・・orz。事実折りかけました・・・。


あ、言い忘れましたが、このシリーズではネタバレは極力しない方向で考えていますので、話の内容にはあんまり触れません。


興味があったら、身銭を削りましょうね☆


ま、そんなこんなで、次!


第二巻『殺人考察(前)』


主人公の「両義式」と「黒桐幹也」の始まりの物語です。アニメとかマンガならエピソード0とかで描かれそうな場面です。そしてまだ「織」がいた頃の話・・・。「式」と「幹也」の二人が第一巻で見せた様な関係になったのか、色々と想像を掻き立てられる話であると同時に、これは「凡人」から見た「非日常」、そして「非凡人」から見た「日常」その二つの交わる事のなかった筈の線が交わってしまった話です。第一巻で痛烈な右ストレートを叩き込んできた「空の境界」ですが、今度は後を引くボディーブローをかまして来やがりました。奴は完全にこっちをノックダウンさせに来たといっても過言ではないでしょう。そしてこの「殺人考察」の後編を最後に持ってくる事から、相手は我々を完敗させなければ気がすまない様子。ていうか、もうここでボディーブロー貰ったら立ち上がれる訳がありません! 


第三巻『痛覚残留』


第一巻と第二巻で姿をちらつかせた陰湿な影が少し本性を現す話です。同時にある意味でとても「痛い」作品だと思います。


・・・そこ、痛い、って言われて思わず胸を押さえた奴! お前等や俺の様な人間について言及した言葉じゃない! 安心しろ! 


・・・話が逸れました。げふん、げふん。気を取り直して行きましょう。この話は普通でありたかった少女の抱いた狂気の話です。そしてそれを紐解く「両儀式」と、その狂気に向き合う狂気のお話・・・。奈須氏はここに来て、ジャブの連打によってこちらの闘志を煽りに掛かってきます。そしてそれを立派に映像化する映像化スタッフに驚嘆です。単発の物語の面白さ、という意味では「空の境界」の中でも一、二を争うと思います。純粋に面白いです。


第四巻『伽藍の洞』


ある意味「両義式」という人物が、自らを始める為の話です。・・・喩え、それが自己欺瞞に塗れていても、ね? そして彼女の目に宿った彼女の力「直死の魔眼」が彼女に何を与えてくれているか、のお話です。作品的には敢えて付け入る隙を拵え、こちらの攻撃を誘っているイメージです。迂闊に踏み込めば初撃以上の痛打が待っているのに、あまりに隙だらけで踏み込みたくなる様な位置にいます。


そういえば、これまでに作品の流れを語った事が無かったので、作品の中間地点ということあり、整理してゆこうと思います。


時列的には、


第二巻 → 第四巻 → 第三巻 → 第一巻


の順番になります。ここに他の巻を入れると、


第二巻 → 第七巻 → 第四巻 → 第三巻 → 第一巻 → 第五巻   番外編 第六巻


という感じでしょうか? 第六巻に関しては三巻と五巻の間に入るのか、第五巻の後になるのか、今一よく分りませんが、多分、三巻と一巻との間か、一巻と五巻の間くらいだと思います。・・・小説に書いてあった様な気がしますが、手元にないので分らないです・・・。はい。


第五巻『矛盾螺旋』


この物語で暗躍していた影が姿を現す作品です。ただ、その事はこの作品にとってあまり重要な事ではありません。あくまでこの話は全篇を通しての伏線の意味を説明する意図の回であり、そういう意味ではタイトルの「矛盾螺旋」は酷く皮肉で意味深な意味を持っている様に邪推したくなります。こちらから手を出して初めて手応えのある一撃を入れた気分にさせてくれる回です。・・・でも、その気分までもこちらを完全に打ち倒す伏線であり、その事に気付いたのは小説全篇を読み終えた後でした・・・。四巻で見せた隙に足を踏み込んだ事を後悔させはしません。それだけの面白さが、この話にはある様におもいます。


第六巻『忘却録音』


これまで「両義式」を語る上で、常にキーパーソンの意味を果たす「黒桐幹也」の実妹「黒桐鮮花」の物語です。可愛いですよね・・・ 実のお兄ちゃんに恋をして健気に想い続ける鮮花・・・ 個人的にはそんな鮮花が大好きです! 


て言うか、個人的に背徳的な恋ってたまらなく好きですね! 求めるのに届かない・・・ そんなもどかしさが私は個人的に猛烈に好きだったりします! はぁ、小生意気な弟なんかより、こんな妹が欲しかった・・・。血が繋がっているからこそ、燃えるって言うのありますよね? ね!


いかん。また話がそれた・・・ もちつけ俺。もちつけ・・・ よし。続き!


流れ的には第一ラウンド終了のゴングが鳴ったタイミングでしょうか? 小休止を挟む事で、次に与えるインパクトを倍増させる意図を邪推せずにはいられません・・・。影の存在を明確にする意図のあった三巻やフラグ回収の五巻とは違い、この作品は純粋な面白さを宿した番外編の意図がある様に思います。事実、面白いしね。


・・・とこんな感じにまとめてみました。


あ、別に評論家を気取る気はさらさらありません。これはあくまで私個人の偏見と邪推によって書かれた物です。別の意見がある方、是非、一報を下さい! 荒らし以外のコメントはいつでも受け付けています!! 


後、私は見てつまらなかった作品にこんな感想を提示する事はありません。嫌いな物は嫌い、それが私の信条で、私は常に好きな物にしか興味を示す事はありません!


故に私はこの作品を愛している事を、ここに明言しておきます!


まぁ、そんなこんなで、今回はこんな所で、失礼します。


次のブログは・・・ 多分、「東京鬼祓師」の第二話と第三話になるかなぁ・・・?


 

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