My First Friend



2歳2か月21日。

入園した日も桜が咲いていたね。

眩しい夕陽…
先生とお友達との別れの日をママは一生忘れないよ。

貴方を乗せて毎日走った20分間の自転車の道のりが本当に幸せに満ち溢れていたことも…


迎えに行くと、先生方、クラスのお友達、上のクラスの子達が皆出てきて、「○○ちゃん、バイバイ」と次々とJrにハグをしていた。
泣かないだろうと思っていたのに、そんな様子を見て、涙を止める術はなかった。

担任の先生も目を潤ませていた。
面談の時のあの寂しそうだった顔が忘れられない。

Jrもわかっているようだった。
別れということを。
悲しい寂しい顔をしていた。


義両親と夕食を食べ、玩具を買ってもらい、帰宅をすると、直ぐに主人もケーキを買って帰宅した。
一年間、頑張ったJrへ…

Jrの園での思い出の写真、クラスのお友達の顔写真、先生達からのメッセージ…
こんなに素敵な大きなカード…
こんなに愛されて、幸せだったね!

ママは貴方を産んで誇りに思います!



言葉もないのに、相手の性格や人間性がわかる年齢でもないのに、11人の子供がいる中から、何故、君を選んだのだろう。

どんなやり取りがあって、何がきっかけで、いつも一緒にいるほどに仲良くなったのかは、当時の君と僕しか知らない。
二度と思い出すことはないかもしれない…
だけど、きっと魂には刻み込まれているに違いないよね。

君と出逢った一年前。
君が居てくれたから、毎日楽しかった。

朝、玄関でパパに泣き付いていた時も、君が教室から出てきて手招きをしてくれた時、僕は凄く嬉しくて、君の元へ走って行ったね。

お散歩の時も君と手を繋いで、空を飛ぶ飛行機を指差したり、木や花や車や犬を一緒に見たね。

園庭で一緒に車を乗り回して、「暴走族みたいに速いね(笑)」と先生に笑われたね。

二人だけでなく、もう一人、気の合う奴がいて、3人でもよく遊んだよね。
僕たちは、顔も名前もなかなかイケてる男3人組だったと思うんだ(笑)

本当に楽しかったよ…

君のことを忘れたくないよ…

君のことも、君と過ごした楽しい日々も…

君と一緒に写った何枚もの写真…
君のことを忘れないようにって見える所に飾っておくからねって、ママ、涙が溢れてた。

僕は来週から、また沢山の新しい先生と新しい友達に出逢うんだよ。
お友達、沢山作るからね!
君のように気の合う奴がいてくれたらいいんだけどな…

ママが言ってた。
時々、また君と遊ぶことができるって。
君の家と僕の家、近いんだって!
そして、もしかしたら、4年後に同じ小学校に通うかもしれないって!
そうなったら、僕は凄く嬉しいよ!

一年間、いつも僕と一緒に遊んでくれて、本当にありがとう!
仲良くしてくれて、本当にありがとう!
僕の初めての親友が君で本当に良かった!

また遊ぼうね!

See you ! 


♪〜いつまでも絶えることなく 友達でいよう
今日の日はさようなら また会う日まで〜♪


1歳3ヶ月で入園し、仲良しの友達なんてできないだろうと思っていたら、とんでもない誤算だった。
転園するなら早い方が良い…何もわからないうちにと…
友達との別れもわからないうちにと…

私が人生で経験してきた卒業、退職、異動と、友人や同僚との別れは幾度となく経験してきたけれど、大して悲しい、寂しいと思ったことはなかった。
涙を流すことなどなく、次なる新しい出会いや舞台に期待でいっぱいだったくらい。
なのに、自分の子供が仲良しの友達と別れることに対して、こんなに胸が苦しくて悲しくなるものだとは全く想像もしていなかった。
退園を決めてから、それを思う度に涙が止まらなくなり、心が痛かった。
当然、Jrには新しい出会いがあり、今まで以上に記憶に残る沢山の友達ができるので、希望で満ちているはずなのに…
何故なのだろう…
何故こんなに悲しいのだろう…
自分で自分がわからない。

そういえば、一年前の引っ越し後も、Jrが0歳を過ごしたアパートを想い出して時々涙が出ていた。
あの部屋で過ごしたJrの姿…
マイホームという自分の家に越して来たのに、とてもアパートが恋しかった。
子供のことを想うとセンチメンタルな感情が抑えられなくなるのかな…

一年間通ったインターナショナルスクールは、私は大好きだった。
一年前、初めての登園の日の朝、満開の桜並木を自転車で通った事がつい先日のことのように脳裏に浮かぶ。
嫌なことなんて何ひとつなかった。
嫌な思いなんて何ひとつ。
園長先生は健康上の理由でJrと共に退園し、Jrの担任だった先生が園長に後任する。
Jrは素晴らしい先生達にお世話になった。
それは毎日の送迎時の姿や連絡帳での文面を見て感じ取ることができていた。
ご縁というものは不思議でならない…
尊く感謝でしかない一年だった。
この頂いたご縁を誇りに思う。

Jrは本当に可愛がられていた。
男の子なのにJrだけ「○○くん」ではなく「○○ちゃん」と呼ばれていた。
連絡帳にも「可愛い」「面白い」「キュンキュンです」とよく書かれていた。
これからも愛されるキャラのままで成長して欲しい…
愛される人とはどういう人間か、私が伝えていきたい。
私にはそんなことくらいしかできないから。

どんな人に対しても別け隔てなく接し、友達を…人を大切にして欲しい。
人を幸せにして、自分も幸せになって欲しい。



2歳2か月16日。


救急車のリュックが気に入ったようで試しに背負ってみた。


パパが「さぁ、そろそろ返そうね」と言ったら大泣きし…


取り上げても「嫌だ!」と言って取り返す…


いつも気になる物を手に取っても、少しして「バイバイだよ」と言うと、ちゃんとあった場所に戻すことができていた。
しかし、今回は本当に欲しいと思ったのだろうな…と思い、負けて買ってしまった。

泣いている顔が母性本能を凄くくすぐられるのか、可愛くて仕方ないと思った。
こうやって、親は子供に何でも買ってあげたくなってしまう。
そして私もそういう風に育てられてきた。
親になって初めて知る親心…
それを知ることができて有り難いなぁと思った。


【最近のJr】
①自分のことを「○○(名前)くん」と言うようになった。
②TVの『いないいないばぁ』を「ないないぶー」と言っている。多分『いないいないばぁ』と『ピカピカブー』が一緒になっている(笑)