新作です。


思いっきりのパラレルで、ファンタジーです。


初、ファンタジー。

・・・・・ちゃんと書けるんだろうか(←おいっ)


とりあえず、がんばってみます。



では、以下よりどうぞ。



世界観がさっぱり、という方は→守りたいもの・・・・を読む前に







守りたいもの・・・・ <序章>




―――――二つの異なる巨大な力が交わるとき


    頭上の光はすべて、大いなる闇に包まれる


  悪しきものが地上に現れしとき


白き竜の光に、すべてが導かれん――――――





(ここは、今私たちが住んでいる世界とは、別世界。)


この地上には、魔法が存在し、科学、と呼ばれる人間の権威はほとんどない。

魔法は・・・・・神が私たち人間に与えしもの。


この地上を守り抜くために―――――



私は、「魔法大国LME」の中にある、モガミ小国の姫、キョーコ。


魔法大国の中にある小国とは・・・・・

大国を支える魔法のクリスタルを管理している。


モガミ小国は、火の力のクリスタルを管理していて、

やはり国の者たちも、火の魔法を得意としているのだが・・・・・


私には、いま魔力が使えないのだ。


そう、使えない。というのも・・・・・・

幼いときに、何でも魔力が暴走をしたらしく

そのときの記憶と共に、魔力を封印されてしまった。


このモガミ小国のたった一人の姫で、次期王位継承者なのだから

いつまでも封印されたままではいけないとは思っているのだが・・・・・


私は本当に、王位を継承していいんだろうか・・・・???




私は今、このモガミ小国の城下町を歩いていた。


みんな私が姫だとは気づかない。

それもそのはず・・・・・


今私は、男の格好をしているのだから。


王である父が統制を図っているため、この国は一応裕福だが・・・・・

多少格差があるのは、仕方のないことなのだろうか・・・・・



いつものように町を歩いていると、

柄の悪い男数人に取り囲まれている女の人を発見した。


そのうちの一人の肩をつかみ、声をかける。



「・・・・・・何をしているんだ??」



「あぁ?!なんだ、お前。

・・・・・・男にしちゃ、ずいぶんヒョロっとしてなよっちいなぁ~~。

そんな非力なお前が、何できるんだ?!」



ニヤニヤと笑いながら言うその男の言葉を聞くないなや

私は間髪居れずに、持っていた剣の鞘の先を、その男のみぞおちに突き刺した。



「んぐふぅ!!!!!」



「なっ!!!!お、お前、よくもやったなぁ~~~!!!!!!」


「かかれっ!!!!!」



後残りは3人。


剣の鞘は抜かずに、そのまま奴らの攻撃をかわしながら、

急所を手刀で攻撃する。



「んがぁ・・・・」


「・・・・・ぁ・・・・」



二人は倒し、残り一人となったときに、後ろを取られてしまった。


っ!!!!しまったっ!!!!!・・・・やられるっ!!!!!!



・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ???



ドサッと誰かが倒れる音がして、振り返ると


さっきまでいた男とは違う、見たこともないような真っ黒な髪の男が立っていた。



「・・・・・・あまり、無茶をしないほうがいい。」



一言そういうなり、そのまま立ち去っていった。



「ありがとうございますっ!!!!おかげで助かりました。」



隣で、絡まれていた女の人が、私にお礼を言っていたのだが

私は、その助けてくれた黒髪の男に目を奪われてしまっていた――――――



どれくらいその場にいたのだろう。

いつの間にやら周りには誰も居なくなっていたのだが・・・・・・



「・・・・・キョーコ様、大変ですっ!!!!

すぐに、城にお戻りくださいっ!!!!!!!」


その言葉に、ハッとわれに返った。

侍女のカナエが私の元へやってきて知らせてくれたのだ。



「いったい・・・・・何があったの???」



「今はとにかくお城へ。

王様にお会いください。

一刻を争いますので・・・・・・」



カナエの顔色が悪いので、いったい何があったのか

検討もつかないのだが、悪いことだけは確かなようだ。




*




「キョーコっ!!!!」



王である父に会うと、いきなり抱きしめられた。



「・・・・・お前が無事でよかった。

今から急いで話をしなくては・・・・・・」



そっと抱きしめていた腕を解き、自分の席へと座った王は、こう話し出した。



「隣国であるアカトキが、軍事力を強化して、わがモガミ小国に戦争を仕掛けてきた。

今前線のものの話によると、向こうはかなりの力を持っているようで

じきに、ここも攻め落とされるかもしれん。


アカトキは・・・・・・

わがLMEとは異なり、魔法の力を捨て、人間だけの力、科学という力を使って

私たちに戦いを仕掛けているようだ。


いったい、どうしてこのようになってしまったのか・・・・・・


・・・・・だが、今は嘆いている場合ではないっ!!!!


わがモガミのクリスタルの契約は、幼いときにキョーコに変えているから

あいつらの目的のクリスタルの力の解除には、キョーコが必要になってくる。


だから、わかっているな、キョーコ。


・・・・・・お前だけは、絶対に向こうに捕まってはいけない。


何とかわが国でアカトキの力を押しとどめるようにするから

お前は、クリスタルパレスにおられる、大司祭であるローリィ様に面会をするのだ。


アカトキのことも、ちゃんと伝えるのだぞ??

そして、本当の目的は・・・・・・


お前の、力の解放だ。

封印されていた力を解放すれば、

きっとこの国を守る力になりうるはずだ・・・・・・・。


一人で、はさすがに無理だろうから、

侍女のカナエを連れて、すぐにでも旅たつのだ。


もう一人の侍女チオリは、お前の変わりに

ここで姫を演じてもらうから、な・・・・・」



「「「はいっ」」」



私とカナエ、そしてその後ろに控えていたチオリが返事をした。



私たちは急いで自分の部屋に戻り、旅に出る準備を始めた。


―――――――――――戦争だなんて、どうして・・・・???


いろんな感情が渦巻く中、私とカナエは

チオリに私の服を着せ、こう伝えた。



「いい?決して、無理はしないこと。

・・・・・・あなたが居なくなったらつらいから・・・・・」



「・・・・・キョーコ様。わかっております。

チオリにお任せください。

キョーコ様も、ご無事でおられますよう祈っておりますわ。


・・・・・カナエ、キョーコ様をお願いね。」



「チオリ・・・・・わかってるわ。

命に代えても、キョーコ様をお守りする。」



「ありがとう・・・・・」



私たち三人で別れを惜しんでいたのだが

あまり時間もないので、早々に旅たつこととなった。




それぞれの運命が今、動き出す――――――




つづく。