新しい歌は、報われない恋心に救いを求める、哀しい歌。


・・・・・・まるで、私の初恋のようだった・・・・・・・・



ange 【ボクだけのdiva】 vo.10 ~reunionⅤ~




♪~


いつも一緒にいた ずっと隣にいたキミを

いつまでも守り続けたい たった一人の大事な人になった

いつもの帰り道 迷子にならないようにキミと

繋いだ手の温もりがいつか 消えてしまわぬよう祈ろう


わかってる これは罪だと
誓っても 伝えられない

ただキミを 密かに想うことは 赦してくれないか



キミの輝くその笑顔に 何度救われてきたのだろう

キミに降り懸かる どんな苦難も全て 守り続けていくよ

ボクのちっぽけな恋心が いつか 破裂してしまわないように


そっと 想い続けよう キミを・・・・・




いつも一緒だった あの優しい眼差しは

いつか 他の誰かのモノに なるのなら いっそ狂ってしまいそう

あなたは気づいていない 私の苦しい想い

手を伸ばせばいつも あなたの温もりを思い出す


もどかしい この想いも
このままじゃ 何も変わらない

あなたとの繋がりがいつか 消えてしまうのが怖くて



素直になれないワタシの 心が悲鳴をあげる

あなたの優しさがいつも ワタシを追い詰めていく

あなたへの想いが溢れでないように そっと 涙で洗い流そう


いつまでも 伝えられないのなら・・・・


ゆっくりと 手をつなぎ
二人 見つめ合えば

溢れ出る想いが 距離を縮める

誰にも 見つからない
二人だけの世界ならば

いつまでも一緒に居られたのに


ずっと ずっと 愛しているから



キミの明るい笑顔がボクに 生きる力をくれるように

あなたの優しさがいつも ワタシの勇気に変わるから

明日もずっと色褪せない時間を二人で過ごしていこう


未来へと 変わらない想いをのせて

愛してる 二人ともに生きよう




~♪





「・・・・二人とも、どうだったかな?」


「・・・・確かに、大夢の心はかなり的確に捕らえられてると思うのですが、愛莉は・・・・・・・、

そこまで激しい想いを抱くんですか?」


「・・・実は、まだ台本は第一話しか渡していないからわからないだろうけど、

兄へな恋心に気付いた愛莉は、かなり苦しむんだ・・・・。
大夢は、早くに愛莉への想いに気付いたから、見守る愛、という感じだけど・・・・・・」


「・・・・・・だけど???」


「・・・・・・愛莉は、誰にも渡したくない、狂おしいほどの劣情を抱えるんだよ・・・・・??」


「・・・・・・狂おしいほどの、劣情、です、か・・・・・・」


(最上さん、大丈夫なのかなぁ?)

ちらっと覗いてみたが、キョーコは歌の2番辺りからずっと、青い顔をしたまま固まっていた。


「・・・・・京子さん、ダイジョブ、ですか??」


キョーコの顔の前で手を振ってみた。


「・・・・・はっ!?な、何でした、か???」



「ええっと・・・・・、固まってました、よ?ダイジョブ、ですか??」


「は、はいっ!!!!!・・・・・何と、か・・・・・・。」


「(クスッ)何とかって・・・・、最上さんらしい、ね!?」


「っなっ!!!!ら、らしい、とはなんですかぁ~~~~~~っ!!!!!!!」


「・・・・・最初は、自信のなさそうにしてるけど、いつも必ず、モノにしてるからね・・・・」


「!!!!」


「ちゃんと出来るって、信頼してるんだよ!?・・・・やっと、相手役をやれるまでになったんだから、ね?
共演者さま??」


「~~~~~うっ!!!!せ、誠心誠意、頑張らせていただきますっ!!!!!」


「よろしく頼むよ・・・・・」



最初話し掛けたの、私なのになぁ~、っと思いながらも、二人のやり取りをじっと見ていた。


京子さんは、しっかりしていて、受け答えも丁寧で・・・・、とても好感がもてた。
ホントは色々聞きたいこともあったのに・・・・・・。

もうっ!!!!アンタのせいなんだから~~~~~っ!!!!!!!!

と、ちょっとブラックな私になっていたようで、ヒロも、ヤッシーも、おがちゃんも(緒方監督を、勝手に変換中。)、かなり冷や汗をかいていたようだった・・・・・・・。



*




次の仕事場に向かう中、ヒロが口を開いた。


「・・・・、なぁ、和奏?おまえ、蓮とは知り合いなのか??」


「・・・・・・・・・・どうしてですか????」


「どうしてもこうしてもないだろうっ!!!!!
お前、蓮に対してだけ、今までの態度と全っ然違うじゃないか~~~~~~っ!!!!!!」


「???そうですかぁ~~~~??????^^」


「・・・・・笑顔でごまかすなっ!!俺には(もう)通用しないぞ!?」


「(チッ)・・・・ホントに何でもないんですよ!?ただ、昔ちょっと、ね・・・・・?」


「・・・・・・昔って、ジュリアのときってことか??」


「はいっ。だから、あまり私だってバレないように、話し掛けなかったんですよ???」


「・・・・・・イヤッ、絶対バレてたと思うぞ!?」


「えっ?そ、そうですかぁ~~~~~?????」


「じゃなかったら、あそこまでお前ばっか見てないよ、アイツは・・・・・・。
・・・・・・見られてたの、気づかなかったのか???」


「・・・・・・気付いてたとして、どうすることが出来るんですか?」


「そうだなぁ~~~、案外、いつもの『天使スマイル』でもしておけばよかったんじゃないかぁ?」


「(何、それ・・・・・)どうしてですか?」


「・・・・・きっと、社も気付いたぞ??お前と蓮が何かあるって・・・・・・・。」


「・・・・・それがまずいんですか????」


「(なっ!?こ、こいつ、社の気持ち、気付いてないのか??)~~~ま、まずくはないが・・・・・・、あいつら、気まずいぞ????」


「そんなこと、知りませんよっ!さぁ、次の仕事、がんばりましょ^^」


「!!!そうだなっ!!!!」



しかし、またすぐに彼に会う機会が出来るなんて思っていなかった・・・・・。

今回で、もう暫く会うこともないなんて思っていた私が、浅はかだったのだ・・・・・・・・・。







~reunion~ 了

vo.11