初めての日本に降り立つときは、ドキドキした。
新しい、これからの私を作るために・・・・・・・
ange 【ボクだけのdiva】 vo.2 ~birthⅡ~
出国ゲートを過ぎ、まずはどこへ行こうか考えていたところに、見知らぬ人に
いきなり声をかけられた。
「・・・・・ジュリア・フェリルさん、ですか」
「えっ?!」
・・・・・・・誰?!どうして私の名前を知ってるの?????
「私は、LME社長 ローリィ宝田の使いのものです。
お迎えにあがりました。」
「・・・・・・・・えっ?!」
・・・・・・・LMEって、何?ローリィって、誰????
そして、無理やり車(ロールスロイス!!)に連れてこられ
車内で少し事情を教えてもらった。
・・・・・・・どうやら父から手回しがあったようだった。
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連れてこられた先は、日本芸能界プロダクション大手であるLMEの社長室。
そこには、アラブ人の格好をした、濃い~~ぃキャラの男が居た。
「・・・・・・・ようこそっ!!!LMEへ!!!!ジュリアくん」
「はぁ、はじめまして、ミスターローリィ」
若干顔が引きつってしまったのは、気にしないでくれたみたいだった。
ソファに座らされた後、早速話が始まった。
「君は、日本で歌手になるといって、家を飛び出し、そのまま日本へきたんだね?」
「・・・・・・・・そうです。」
「君のお父さんから、直々に電話があってね。・・・・・・連れ戻して欲しい、と言われたんだが・・・・」
「えっ?!」
「まぁ、私も芸能プロダクションの社長として、君みたいな逸材をみすみす手放すのは
もったいないわけなんだが・・・・・・」
「私は、女優もモデルもしませんよ?!歌手になりたいんですからっ!!!!」
「・・・・・・・・何も先に言わなくても・・・・・・」(シュン・・・・)
「逸材って、歌も聞かずにいきなり言うのは、私が子役でやっていたことを知っているから、
というのと、今の見た目だけの判断なんでしょう?」
「・・・・・・・これでも、人を、人材を見抜く目は持っていると思うのだが?」
「・・・・・・・社長さんでしたものね。」
「・・・・・・・今から、一週間で日本人として生きていけるくらいにまでになったら
歌手としてデビューさせてやっても良いぞ?!」
「!!!!!」
「一週間後、今度は日本語で会話が出来、日本語の歌を聞かせてもらえないか?
見た目はまだそのままで良いが、もしそれでいけると私が判断すれば
君を見た目も日本人使用にして、デビューをさせようっ!!!」
「あ、ありがとうございますっ!!!!私、ガンバリマスっ!!!!!!」
「この一週間の間、君の面倒を見てくれる人を用意しておこう。
さすがに1人じゃあ、日本語を覚えるのも、日本人の特徴を得るのも難しいだろう?」
「・・・・・・大丈夫ですよ?何とかなりますから。
それに、私、日本語少し使えますよ?」
「えっ?!」
「・・・・・コンニチハ。シツレイシマス。サヨウナラ。
・・・・・・アナタ、キライ。ワタシ、サミシイ・・・・・ツライ・・・・・・・」
「・・・・・・!!!!!もういいっ!!!!」
ローリィは、私の過去を知っているようだった。
・・・・・だったら、日本語の勉強なんてさせなくても良いのに。
⇒vo.3
へ
(会話は最後のカタカナ表記以外、全部で英語で話していると思ってください。
もちろん、ローリィも秘書さんも、です。)